2013卒生の就活アンケート、「行きたい業界」の1位とは?

 日本経済新聞社の子会社で、就職・転職情報サービスを行う日経HRは12月13日、都内の大学・大学院に通う2013年3月卒業予定者を対象に実施した「就職活動に関するアンケート」の結果を公開した。

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行きたい業界はどこですか?(複数回答)
  • 行きたい業界はどこですか?(複数回答)
  • 行きたくない業界はどこですか(複数回答)
  • 企業にエントリーする際に、重視するものは何ですか(複数回答)
  • 就職活動で、不安に思うことは何ですか(複数回答)
  • 今後の進路や就職活動について、保護者に相談しましたか
 日本経済新聞社の子会社で、就職・転職情報サービスを行う日経HRは12月13日、都内の大学・大学院に通う2013年3月卒業予定者を対象に実施した「就職活動に関するアンケート」の結果を公開した。

 同調査は、都内の主要大学・大学院に通う2013年3月卒業予定者で日経就職ナビ2013の会員を対象にインターネットによるアンケートを実施。調査期間は11月18日〜28日、529人から回答を得た。

 「行きたい業界」の1位は昨年に続き「商社」だった。支持率は28.5%で、3人に1人程度の学生が志望業界に挙げている。次いで、2位には「食品」(27.8%)、3位「銀行」(21.4%)の順となった。「食品」は、昨年(20.0%)から7.8ポイントもアップしている。「食品」と4位に入った「化粧品・生活用品」(18.7%、昨年比7.5ポイント増)は女子学生からの支持を多く集めた。

 支持率を下げた中で目立つのは、「不動産」や「電力・ガス」業界で、特に「電力・ガス」は4.0ポイントも減少している。東日本大震災に伴う東京電力・福島第一原子力発電所の事故の影響で、業務上のリスクや将来性に不安を抱く学生が増加したものと思われる。

 「行きたくない業界」では1位「フードサービス」(17.8%)、2位「公務員・教員」(14.6%)、3位「百貨店・スーパー・コンビニエンスストア」(11.9%)だった。「フードサービス」は、同調査を開始した2009年から3年連続で1位となっている。「また、3位の「百貨店・スーパー・コンビニエンスストア」同様、土日祝日勤務も敬遠される理由のようだ。一方で、「行きたくない業界はない」という回答も20.2%あった。なお、同アンケートでは「公務員・教員」は行きたくない業界の2位に入っているが、これは、主に民間企業を志望する学生(日経就職ナビ2013の会員)を対象にアンケートを実施した結果であるためとしている。

 エントリーの際に重視する点は、1位「業務内容」(48.2%)、2位「将来性」(42.3%)、3位「福利厚生」(31.2%)、4位「社会貢献」(28.4%)、5位「企業規模」(21.4%)という結果になった。ただし、「業務内容」は昨年比で14.5ポイント減、「社会貢献」は同8.1ポイント減と、昨年に比べると大きくポイントを落としている。一方、「福利厚生」が昨年よりも10.5ポイントもアップしている。なお、産業界ではグローバル人材に注目が集まっているが、「国際性」は4.7ポイント減少する結果となった。

 就職活動で不安に思うことを尋ねた質問では、上位から「面接」「エントリーシート」「業界知識」という順となった。「面接」と「エントリーシート」に不安を感じている学生は、全体の70%を超えている。

 今回の結果で、注目したいのは昨年よりも全体的に数値が上がっていることで、これは、多くの学生が、複数のものを選択した結果と考えられるという。今年は就職情報サイトのオープンが、昨年の10月1日から12月1日と2カ月後ろ倒しとなり、今年の就職活動は「短期決戦」と喧伝されているために、学生の不安が増していると分析している。

 今後の進路や就職活動について保護者に相談したか、または、今後相談をする予定があるかどうかを尋ねた質問では、7割の学生が相談した(する予定がある)と回答した。また、今は相談していないが状況によっては相談すると回答した学生も約2割となっており、多くの学生が保護者に何らかの支援や助言を求めていることが伺える。
《前田 有香》

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