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【高校生デジタル事情-3】難関高校生10人に聞く「スマホを使った学習効果と期待」

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  • 早速、教材を試してみる
  • 覚えたい用語の表示・非表示ができる「赤文字隠し」
  • 収録コンテンツには学校指定教材も
  • マーク式基礎問題集2 英語[文法・語法−基礎]五訂版
  • 速読古文単語[改訂版]
  • 料金プランは1教材月額100円、全教材年間3,980円など
  • 参加者は、難関大学を目指す首都圏有数の進学校の生徒10名
 イードは、高校生の大学受験対策や普段の学習、学校や家庭でのデジタル利活用実態の調査を目的に10月28日、高校1〜2年生の男女10名の座談会を開催した。スマートフォンで大学受験対策が行える「大学受験倶楽部」を提供するNTTラーニングシステムズの協力を得て、スマートフォンを活用した学習の効果や期待についても意見を聞いた。

 参加者は以下のとおり(仮名)。いずれも難関大学を目指す、首都圏有数の進学校の生徒だ。

男子:健太さん(暁星高等学校・高2)、翔さん(開成高等学校・高1)、直也さん(開成高等学校・高1)、徹さん(海城高等学校・高1)、雅人さん(鶴見大附属高等学校・高1)

女子:優香さん(カリタス女子高等学校・高2)、玲奈さん(カリタス女子高等学校・高2)、彩夏さん(渋谷教育学園渋谷高等学校・高1)、美加さん(神奈川女子御三家・高1)、亜美さん(神奈川女子御三家・高1)
※以下、敬称略

 全3回で「スマホやパソコン等の利用状況」「試験対策と普段の学習状況」「スマホを使った学習効果と期待」について連載する。第3回の今回は、「大学受験倶楽部」の「ザ・ドリル」を題材に、「スマホを使った学習効果と期待」について紹介する。

◆人気教材をスマホで学習

 タブレットを活用した教育サービスが次々に発表され話題となっているが、NTTラーニングシステムズは、スマートフォン(iOS・Android)、タブレット、パソコンで人気教材が月額100円から学べる「大学受験倶楽部」の「ザ・ドリル」を提供している。現在、Z会、河合出版、駿台文庫、文英堂、語学春秋社、清水書院、実教出版、アルク、中経出版、三省堂、あすとろ出版、Linkage Clubが出版する教材から、英語、数学、現代文、古文、物理、化学、生物、地学、日本史、世界史、地理、現代社会、倫理、政治・経済の14科目58教材(2012年12月18日現在、今後追加予定)が利用可能だ。

 参加高校生10名のうちスマホを所有しているのは美加、亜美、徹の3名のみだが、その他の生徒用も用意し、1人1台のスマホで、「ザ・ドリル」の好きな教材を使ってもらった。

 スマホを手にすると、サービス登録では少し戸惑う生徒もいたものの、学習画面に進むと、みな、問題なく利用を開始した。しばらく使ったあと、スマホでの学習の印象を聞くと、早速「紙のドリルにはないメリットがあるとよい」(徹)、「英会話を音声で聞けたり、長文の英文を読んでくれたりする機能があるとよい」(美加、亜美)などの意見が出された。

 どういった教材がデジタル化に向いているかには、「社会のマークシート問題」(亜美)、「英単語」(翔、直也)といった暗記系があげられた。また、スマホでの学習については、「混んでいる電車で本を広げる必要がないのがよい」「出先や旅行先で勉強したいときに、たくさん問題集を持っていかなくていいのは便利」(翔)との意見も出たが、同時に、(会場では一部キャリアの電波状況が悪かったことを受け)「サクサク動くならよい。レスポンスがよくないとあまりメリットを感じない」(徹)との厳しい指摘もあった。

 第2回の「試験対策と普段の学習状況」では、通学中などのスキマ時間に暗記科目を学習しているという話が出たが、満員電車での学習に、スマホは向いているようだ。

◆デジタルならではのメリット

 先にあげられた「紙のドリルにはないメリット」として、気になる問題やすぐに確認したい問題にマークを付けられる「付箋」、覚えたい用語の表示・非表示ができる「赤文字隠し」、英文を読み上げる「音声読み上げ」などの機能を紹介すると、「付箋はすごくいいとは思う。自分が間違えたところをすぐ見られるのはよい」(美加)、「付箋機能は、あとからいちいちページをめくることなく、まとめて見られるのがいい」(翔)。「赤文字隠しは使えると思う」(彩夏)。キクタンの音声読み上げについては「これいいんじゃないですか」(徹)、「こういう系がいい」(美加)など概ね好評だった。

 1教材月額100円、全教材年間3,980円の料金について意見を聞くと、「料金の割にたくさんの教材が入っている」(翔、直也)との評価がある一方、「本の教材を購入したらアプリの利用は無料でできるとよい」といった意見も出された。1年間使い放題のプランについては「長く使うものではないので1年使えたら十分」(直也)との評価もあった。

◆スマホ教材への期待

 「リスニング教材がよい」(彩夏)、「過去問で正答率が出るとよい」(美加)、「山川の重要単語シリーズ、日本史、世界史、倫理、政治経済、地理は、暗記系なので、ザ・ドリルの優位性も最大限に使えると思う」(直也)など、進学校の生徒ならではの意見も聞かれた。

 また、「問題だけでなく資料集も連動したら、電車内で勉強するとき、2冊の本を開かなくてもスマホだけでできる」(美加)、「問題集にシリアルナンバーがあってそれを入力すれば、スマホで見るのに新たに料金が発生しないようになればいい」(翔)、「問題ひとつひとつに分野別のタグがあって、正解率が分野別にわかれば、自分の苦手箇所がわかり、そこを集中的に勉強できるといい」(直也)などアイデアは尽きない。

 1つの教科に複数教材が用意されていることについては、「1つの単元に対して多角的に捉えることができるのがいい。たとえば世界史でも同じ単元に対して複数の参考書がある。1つの単元に対していくつかの参考書の説明があれば、解釈の違いも見られる」(直也)と、学習意欲の高い生徒ならではの意見も出た。

 座談会のテーブルには、「ザ・ドリル」で学習できる教材の一部が並べられていたが、この中に学校指定の教材があるとする生徒が複数いた。受験では、英単語、年代などの基本をしっかり暗記して確実に得点することが重要であるため、スキマ時間の反復学習に「ザ・ドリル」のようなデジタル教材を取り入れて、知識の定着を図るのもよさそうだ。「ザ・ドリル」は、子どものために、親が自分のPCやスマホから購入することも可能となっている。

 総務省の調査(※)が示すように、高校1年生のスマホ保有率は約6割と急速に普及している。この座談会でも活発な意見が交わされたように、高校生にとってICTはすでに身近な存在になっており、スマートフォンやタブレットといったデジタル機器は、子どもたちの学習環境も大きく変化させている。

※総務省総合通信基盤局 総務省情報通信政策研究所「インターネット・リテラシー指標~指標開発と実態調査~」2012年9月より。全国23の公立・私立高等学校の1年生約2,500名を対象に実施。


《石井栄子》

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