【高校生デジタル事情-1】難関校生10人に聞く「スマホ・PCの利用状況」

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参加者は、難関大学を目指す首都圏有数の進学校の生徒10名
  • 参加者は、難関大学を目指す首都圏有数の進学校の生徒10名
  • スマホ所有者は10名中3名で、内訳は女子2名と男子1名
  • スマホを所有する高1は59%(総務省「インターネット・リテラシー指標~指標開発と実態調査~」)
  • 高校生のスマホ所有率は前年の2.6倍(リクルート進学総研「高校生のWEB利用状況の実態把握調査 2012」)
 イードは、高校生の大学受験対策や普段の学習、学校や家庭でのデジタル利活用実態の調査を目的に10月28日、高校1〜2年生の男女10名の座談会を開催した。スマートフォンで大学受験対策が行える「大学受験倶楽部」を提供するNTTラーニングシステムズの協力を得て、スマートフォンを活用した学習の効果や期待についても意見を聞いた。

 参加者は以下のとおり(仮名)。いずれも難関大学を目指す、首都圏有数の進学校の生徒だ。

男子:健太さん(暁星高等学校・高2)、翔さん(開成高等学校・高1)、直也さん(開成高等学校・高1)、徹さん(海城高等学校・高1)、雅人さん(鶴見大附属高等学校・高1)

女子:優香さん(カリタス女子高等学校・高2)、玲奈さん(カリタス女子高等学校・高2)、彩夏さん(渋谷教育学園渋谷高等学校・高1)、美加さん(神奈川女子御三家・高1)、亜美さん(神奈川女子御三家・高1)
※以下、敬称略

 全3回で「スマホやパソコン等の利用状況」「試験対策と普段の学習状況」「スマホを使った学習効果と期待」について連載する。第1回の今回は「スマホやパソコン等の利用状況」として、スマートフォン利用の有無や購入理由、学校や家庭でのデジタル利活用状況を紹介する。

◆高1のスマホ保有率は約6割

 参加高校生10名のうちスマホを所有しているのは美加、亜美、徹の3名。購入した理由は「親が新しいモノ好きだから」(美加)、「ちょうどケータイの契約が切れたタイミングで。親も2人ともスマホを使っているから」(徹)など。

 「欲しいけれど買ってもらえない」と答えたのが雅人、翔、優香の3名。雅人はその理由を「親が、使い過ぎて勉強の障害になることを心配して」と回答したが、スマホユーザーの美加は「買った当初は結構使っていたけど、今はガラケーと同じくらい。依存にはならない」と言い、自己管理のできる高校生であればその心配はないようだ。また、「欲しいけれど買ってもらえない」と考えている参加者の保護者には、「学習に使うのなら購入を検討する」という方もいて、親子で認識にずれがあるケースもあった。

 一般的な調査データを見ると、総務省が高校1年生を対象に行った調査では、スマホ保有率は59%(2,421中1,428人)。インターネットに接続する際に、スマホを使用する高校生は48%(2,421人中1,162人)でノートパソコンや携帯電話を大きく上回っている(「インターネット・リテラシー指標~指標開発と実態調査~」2012年9月)。

 また、4割弱の高校生がスマホを所有しており、所有率は前年の2.6倍(14.9%→39.2%)に急増しているという、リクルート進学総研の調査結果もある。結果からは、高校生の多くが「調べもの・情報収集」「コミュニティサイトへの参加」などにスマホを利用していることもわかる(「高校生のWEB利用状況の実態把握調査 2012」2012年4月)。

◆進学校でもiPad活用授業

 2010年の補正予算で学校の情報化が大幅に進み、多くの学校に1教室1台以上のPC、電子黒板などが導入されている。学校でのデジタルツールの活用については、「情報の授業でWord、Excelなどの操作を学ぶ」「レポート作成」のほか、「2人に1台のiPadを授業で使用する計画がある」という回答もあった。

 学校でのタブレットの利活用は、先進的な学校を中心に推進されてきており、2011年にはスマホを活用した、生徒の高校卒業資格取得を支援すると発表した通信制高校が注目された。モバイル端末の普及は、学校教育にも変化をもたらしている。

◆ネットで塾の映像授業を視聴、大学の講義も

 家庭では皆、インターネットを利用しており、10名中、男子ばかり3名が自分の専用パソコンを所有(健太、翔、直也)。買い与えられた理由として健太は「親がパソコンに慣れさせたかったのだと思う」と回答した。

 用途としては、「調べものや、レポートを書くため」(健太、美加、翔)、「塾の映像授業の視聴」(彩夏、翔、玲奈)、「友だちからプリントをPDFデータで送ってもらう」(直也、徹)のほか、「(好きな分野の)大学の講義を視聴」(翔)と、家庭学習にインターネットを有効活用していることがわかる。

 勉強以外では、「ゲーム」(健太、直也)、「ショッピング」(亜美)、「ブログ」(健太)、「(趣味で)プログラミング」(健太、翔)などの回答があった。

 今や大学生の就活の必需品となったスマホ。高校生においてもさらなる普及が進むことは明白だ。調べ物の手段は、書籍からPCへ、そしてスマホやタブレットなどのモバイル端末に変わってきており、ICTは学校教育や家庭学習にも大きな変化をもたらしている。

 第2回では「試験対策と普段の学習状況」、第3回では「大学受験倶楽部」の「ザ・ドリル」を例に「スマホを使った学習効果と期待」について紹介する。
《石井栄子》

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