「短期大学士」として社会的地位の確立を…文科省ワーキンググループ

 文部科学省は6月27日に開催された大学教育部会短期大学ワーキンググループ(第6回)の配布資料を公開した。議題は短期大学の在り方について(論点の整理)で、短期大学の必要性や役割・機能、課題などが取り上げられている。

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短期大学の履修証明プログラムの実施例
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 文部科学省は6月27日に開催された大学教育部会短期大学ワーキンググループ(第6回)の配布資料を公開した。議題は短期大学の在り方について(論点の整理)で、短期大学の必要性や役割・機能、課題などが取り上げられている。

 短期大学の今後の在り方にかかる論点を5つ集約。短期大学の必要性については、これまで短期の高等教育機関として有為な人材養成に一定の実績を果たしてきたが、今後どのように位置づけていくか。さらに実績や特長を生かしつつ、どのような役割・機能を果たしていくべきか。

 近年、18歳人口の減少や女性の社会進出に伴い、4年制大学志向と職業教育の専修学校とのはざまで短期大学の特色が見えにくくなっている。そのため、学生確保が厳しく定員の規模も縮小し、学校側の視点だけではなく、社会のニーズを踏まえた推進方策が必要となっている。

 短期大学教育の改善等の状況では、各短期大学の履修証明プログラムの実施例を掲載。岐阜市立女子短期大学の英米文化理解プログラム、中国語初級プログラムや静岡県立大学短期大学部のホスピタル・プレイ・スペシャリスト養成講座など10短期大学のプログラムを紹介している。

 ワーキンググループでは、学位課程教育ではどのような人材育成を行い、「短期大学士」としての社会的認識を確立させていくべきか検討が必要としている。誰もが気軽にアクセスできる短期の高等教育機関の充実は国家としての最優先課題。多様なニーズに応えるために、専攻科および別科など非学位課程の教育について積極的な活用も大切という意見が出された。

 ホームページでは、全国の公立、私立短期大学の専攻科・別科の一覧、都道府県および中核都市の教育振興基本計画における高等教育の取扱いなどの資料が掲載されている。
《田中志実》

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