子どもの英語学習はいつからどう変わる? その準備と心構え

 英語学習が、いま大きな転換期を迎えている。2020年度までに小学校の英語教科化、中学英語のオールイングリッシュ、さらには中学受験での英語導入の動きなど、いつ、どのように変わっていくのだろうか。

教育・受験 学習
教材の説明をするこども英語教室事業部の小野祐輝氏(右)と小池晴子氏(左)
  • 教材の説明をするこども英語教室事業部の小野祐輝氏(右)と小池晴子氏(左)
  • 小1コースのメイン教材のひとつ「Course Book」
  • Workbook
  • Workbook
  • 講師用の教材
  • 小1コース生徒用の教材(1年分)
  • 楽しいアクティビティを通じて英語を使う教材
  • Weather newsのTVリポーターに挑戦
◆英語学習の改革にいち早く着手、カリキュラムを大幅に変更

 2000年の開校以来、子どものための英語教育で定評のある「Benesseこども英語教室」。当教室が目指す教育について、小池氏はこのように語る。「子どもたちに将来にわたって外国語である英語を学び続けることができる力、自分で必要な英語を自学し続けられる力をつけてほしいと思っています。そして、『自立した英語学習者』になることを願っています」。

 2018年度からの英語教育改革に向け、Benesseこども英語教室では具体的にいつから、どのような内容で対策を講じていくのだろうか。小学校英語の教科化を意識し、コース編成を始め、カリキュラムも大幅に変更していく、と小野氏は語る。「2020年度の小5から成績のつく教科になるので、楽しく慣れ親しむというより、成果をしっかり求められていくことが考えられます。そこで、これまでの強みである聞く・話す力をつけることに、読む・書くを加えた4技能がバランスよく身につくよう、改編を進めています」。

 また、「小5から小6で、文法基礎の学習者に必要な事項にも自然に気づけるよう、読み書きも含め、しっかり定着させるカリキュラムを検討しています。2015年の新小1から新教材を使う新コースへ移行し始め、2018年度には準備を整えます」と、英語教育改革に合わせた内容になることを、小池氏は説明する。

 Benesseこども英語教室の小1コースの教材は「Course Book」「Workbook」「MY JOURNAL」、さらに音声CD、これらを中心に学習を進める。「Course Book」に収録されたストーリーやカートゥーンの文脈の中で必要な英語が学べる内容になっている。

 1年生の英語の自宅学習の量や推奨時間の目安は、1日15~20分ぐらい。「たとえば、ストーリーは3分~5分あれば聞ける分量になっています。毎日繰り返し聞くことが効果的です」と、小池氏は語る。また、予習の必要はなく、ムリのないボリュームで、楽しく取り組める内容、かつ必ず宿題のやり方が自分でわかるような状態で教室から帰るため、自宅でもスムーズに取り組めそうだ。

◆学習効果の確認や、モチベーションアップのための工夫

 保護者としては、教室での英語学習によりどの程度、効果があがっているのかが気になるところだ。それについて、小2より年に1回、英語力を図るテスト「GTEC Junior(ジーテックジュニア)」を実施、力の伸びがわかるよう級とスコアで返却し、先生からのアドバイスとともに、保護者にフィードバックするという。

 さらに、自宅学習に取り組んだら星に色を塗ったり、ステッカーを貼るなど、ペースをキープしながら達成が目指せるよう、継続のための工夫を随所に取り入れている。「このあたりの工夫は、こどもちゃれんじや進研ゼミで積み重ねた、楽しく継続するためのノウハウがありますので、ふんだんに取り入れています」と、小野氏は笑顔を見せる。

◆日本人の先生だからこそ実現する、きめ細やかなフォロー

 受講を検討されている保護者からの質問には、外国人のネイティブ講師のほうが、英語を学ぶにはより効果的ではないか、という内容もあるという。それについて小野氏は、「日本人の先生の良さは、英語を外国語として学んだ経験があること。日本人が英語でつまずきやすいところや、そこを突破できるコツを先生が把握しているので、きめ細やかにフォローすることができるのがメリット」と説明する。

 さらに、「教室で子どもたちが最初に発する言葉は、日本語ということも多い。先生がそれを適切な英語に置き替えてあげて、徐々に日本語から英語へ転換していけます。さらに、先生は日本語の文脈を理解してくれるので、それを踏まえた指導もできます」と、日本人の先生によるメリットと効果を語る。

 「世界とつながる力を育てる」というメッセージを掲げる、Benesseこども英語教室。英語を暗記し覚えるのではなく、いかにその年齢の子どもが言いたいことを英語で言えるようにしていくかにこだわり、英語での意味のあるやりとりを子どもたちから引き出すことを強く意識した教育は、2018年度からの英語教育改革により、いっそう保護者の求める英語学習の理想の形に近いものになるだろう。

 小学校での英語の教科化について、なかなかイメージをつかめないという保護者も少なくないだろう。現在、体験レッスンを実施中のBenesseこども英語教室では、英語教育がどのように変わるかをまとめた冊子や、体験レッスンCD、ブックレットなどを配布している。
《船田るみ子》

船田るみ子

北海道生まれ、フリーランスのコピーライターとして活動中。興味がある分野は、ニューロダイバーシティを含め教育、美術、建築、スポーツ(野球)、NFT、Web3など。企画・編集協力として、日めくり型書籍『年がら年中長嶋茂雄』(ベースボール・マガジン社刊)がある。Podcastを聞きながらのランニングが日課。

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