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新型奨学金は月2,3千円から返還可能の見通し、4月受付開始

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新所得連動返還型奨学金制度の創設について(検討素案)
  • 新所得連動返還型奨学金制度の創設について(検討素案)
  • 各返還率に応じた返還月額の推移
 政府が創設を目指している新たな所得連動返還型奨学金制度について、制度設計の骨子が明らかになった。所得に応じて決定される返還月額は、最低金額が2,000円から3,000円程度となる見通し。平成29年度新規貸与者から適用される。

 1月22日に開催された文部科学省の第5回所得連動返還型奨学金制度有識者会議において、制度創設に向けた中間まとめ(検討素案)として公表された。

 近年、厳しい経済状況などから奨学金を利用する学生は増加傾向にある。その一方で、奨学金を返還する若年層では、非正規雇用の増加や平均給与の減少などにより低所得者層が拡大している。

 また、平成24年度に導入された現行の所得連動返還型奨学金制度では、年収300万円を超えるまでは無制限に返還猶予が可能となっているが、年収300万円を超えた場合は年収によらず定額での返還が求められるため、年収300~400万円程度の返還者にとっては負担が重いという課題が指摘されている。

 新しく創設する所得連動返還型奨学金制度では、低所得者層の奨学金返還負担を軽減するため、卒業後の所得水準に応じて毎年の返還額を決める制度となる。対象とする学校種は、高等専門学校、大学、短期大学、専修学校専門課程、大学院。申請時の家計支持者の所得要件は設けず、全員を適用可能とする方針。

 最低返還月額は、2,000円から3,000円程度。現行の無利子奨学金の貸与区分のうち、返還月額がもっとも低い「通信教育―面接授業期間(1か月)」の返還月額3,666円を上回らない範囲として、この金額が検討されている。

 なお、素案では、年収が低い場合でも、契約関係を継続していることを確認し、返還者の奨学金返還に対する意識を継続される観点から0円とせず一定額の返還を求めることが望ましいとしている。同じ理由から、年収0円から返還を開始することが適当としている。

 返還率は、「8%」「9%」「10%」「12%」の4案を提示。試算結果として、各返還率に応じた返還月額の推移も公表している。今後、現行の定額返還型方式における返還額との比較、課税対象所得を算出する際の所得控除の額などを踏まえて検討したうえで設定される。

 新制度は、平成29年度新規貸与者から適用が開始される見通しで、平成28年4月から新規貸与者の募集が行われる。
《奥山直美》

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