DNPと放送大がデジタルテストシステムの実証研究開始

 大日本印刷(DNP)と放送大学・中川一史教授は、学校で行われる小テストをデジタル化し、解答結果の集計・分析を容易にする学習管理システムの実証研究を、日本マイクロソフト協力のもと杉並区ほかの複数の学校で開始すると発表した。

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 大日本印刷(DNP)と放送大学の中川一史教授は、学校で行われる小テストをデジタル化し、解答結果の集計・分析を容易にする学習管理システムの実証研究を、日本マイクロソフト協力のもと杉並区ほかの複数の学校で開始すると発表した。

 実証研究は、東京都杉並区ほかの複数の学校において実施。これまで手書きで解答していた「東京ベーシック・ドリル」(東京都教育委員会発行)をタブレット端末で解答できるようにデジタル化したものを用い、授業内で日々行われる小テストをタブレット端末で行う。児童の解答を自動採点し、結果をデータで確認できるほか、蓄積される日々のデータから年に数回の定期テストでは発見できなかった弱点・傾向を個人やクラス単位で日常的に把握することを目指す。

 今回行う実証では、児童が記述する過程のデータもすべて取得し、中川一史教授チームと共同でデータを解析。児童が記述した内容や時間などすべての学習過程を分析したうえで、児童の努力やつまずきの過程を可視化するという。今回の結果をもとに、学習データを活用した新たな指導のあり方などを研究していくほか、児童ひとりひとりに合った教材をシステムが自動的に提示することで個別学習の効果を高める実証も計画されている。

 実証研究で用いるのは、DNPが開発したデジタルテスト学習管理システム。図形描画などの記述式問題にも対応しており、自動採点や結果のデータ集計も可能なため、従来の紙ベースの小テストに比べ教師の業務負荷軽減が見込まれるという。児童の弱点・傾向を把握しやすくし、保護者への説明も容易にするなど、システムを活用した支援を目指している。
《畑山望》

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