RSウイルス、首都圏中心に流行本格化…乳児は特に注意

 乳児期の発症が多い「RSウイルス感染症」が、首都圏や都市部を中心に流行している。患者報告数は、第39週(9月26日~10月2日)で5,463人と、同時期としては過去10年でもっとも多い状況にあり、さらなる流行拡大にも注意が必要だ。

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国立感染症研究所
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  • さいたま市のRSウイルス感染症の流行状況
 乳児期の発症が多い「RSウイルス感染症」が、首都圏や都市部を中心に流行している。患者報告数は、第39週(9月26日~10月2日)で5,463人と、同時期としては過去10年でもっとも多い状況にあり、さらなる流行拡大にも注意が必要だ。

 RSウイルス感染症は、毎年秋から冬にかけて流行するRSウイルスによる急性呼吸器感染症。感染力が強く、ほとんどの子どもが2歳までに感染するが、生後間もない乳児が感染すると重篤になりやすいとされている。特に都市部で流行を繰り返す特徴がある。

 国立感染症研究所によると、第39週(9月26日~10月2日)のRSウイルス感染症の患者報告数は、全国で5,463人。都道府県別では、東京都の665人が最多で、神奈川県373人、大阪府349人、埼玉県309人、千葉県308人と続き、首都圏や都市部で多い状況にある。

 今シーズンは、例年よりも流行開始時期が早く、第37週(9月12日~18日)には、全国の患者報告数が4,558人と、4,000人を突破。第39週の時点で患者報告数が5,000人を超えたのも、過去10年で例がなく、今後の流行拡大も懸念される。

 さいたま市では、第40週(10月3日~9日)の定点あたりの患者報告数が1.81人となり、第39週の0.89人から倍増。市内における過去5年間のRSウイルス感染状況と比較しても、同時期ではもっとも多い状況にあるとして、注意を呼び掛けている。

 RSウイルスのおもな感染経路は、咳やくしゃみによる「飛沫感染」と手指や物を介した「接触感染」。予防には、こまめな手洗いやマスク着用などが大切になる。
《奥山直美》

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