オーディオブック利用者の9割「知識取得」に活用

 オトバンクは2020年11月17日、「オーディオブックの利用傾向」に関する調査結果を発表した。利用者の9割が「知識習得」に活用しており、コロナ禍で聴く量(時間や作品数)が増えた変化もみられた。

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オーディオブック利用調査2020
  • オーディオブック利用調査2020
  • コロナ禍でオーディオブックの利用に変化はあったか
  • 読書頻度の変化
  • オーディオブック利用で読書習慣に変化はあったか
  • 普段は読まないジャンルにオーディオブックで聞いた経験
 オトバンクは2020年11月17日、「オーディオブックの利用傾向」に関する調査結果を発表した。利用者の9割が「知識習得」に活用しており、コロナ禍で聴く量(時間や作品数)が増えた変化もみられた。

 オーディオブックは、ナレーターや声優が本を朗読した「聴く本」。耳だけで読書を楽しめるため、文字を読むのが難しい人や、ランニング中、電車や車での移動時間、家事の最中など、生活のあらゆるシーンで「ながら読書」を楽しめる。調査は、オトバンクが運営するオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」のユーザー773人を対象に実施。インターネットを利用したアンケート調査を2020年10月6日~10月11日に行った。

 コロナ禍でオーディオブックの利用に変化があったかという質問に対しては、約3割が「かなりあった」「あった」と回答。そのうちの約7割が「聴く量(時間や作品数)が増えた」と回答した。オーディオブックの利用シーンに関する質問では、これまでの調査と同様に「移動中」(85%)の利用が最多となった。そのほか、個別コメントでは、在宅勤務の影響によりオーディオブックの利用機会が増えたという声も目立った。

 利用動機としては、「知識習得のため」が最多で89%だった。ついで「娯楽として」が46%、「視覚での読書が困難なため」が23%など。ビジネスパーソンが忙しい中でも耳のスキマ時間を活用して、知識習得をするためにオーディオブックを活用しているという利用用途がもっとも多いことがうかがえる。また、オーディオブックのメリットとしては「スキマ時間を活用できる」が86%と最多となり、耳のスキマ時間を活用することの利便性をもっとも教授していることがわかった。

 「オーディオブックを利用してから本と触れる機会が増えたか」という質問に関しては、「かなり増えた」「少し増えた」と回答した人が40%だった。オーディオブック利用前と利用後における読書の頻度については、利用前は「毎日」と回答した人が29%だったのに対し、利用後は47%と約半数に上昇した。

 「書籍では読まないカテゴリーやジャンルの作品をオーディオブックで聴いたことがあるか」という質問に対しては、約半数(49%)が「よくある」「たまにある」と回答した。「日本史の本はふだん読まないが、オーディオブックではよく聴いている」「推理小説や流行り物。手軽なので新ジャンルの開拓に」など耳で聞いて楽しめるという手軽さにより、オーディオブックではふだんとは異なる新たなジャンルに挑戦しているという利用傾向がうかがえた。

 オーディオブック配信サービス「audiobook.jp」は、2007年より配信を開始した「FeBe」からリニューアルし、2018年3月よりサービスを開始。2020年10月時点で会員数160万人を超え、「耳で楽しむ」文化を広げていけるよう、さらなるサービスの認知拡大を目指すという。
《田中志実》

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