日本損害保険協会は2023年9月14日、交通事故の防止・軽減を目的として、最新の「全国交通事故多発交差点マップ」を公表した。全国ワースト1位は、東京都板橋区の熊野町交差点。人身事故件数19件で最多となった。
「全国交通事故多発交差点マップ」は、人身事故の半数以上が交差点・交差点付近で発生することに着目し、全国の地方新聞社の協力のもと、2022年の交通事故データをもとに作成したもの。Webサイトでは、2022年（令和4年）の各都道府県の交差点での交通事故件数を閲覧できる。また、都道府県ごとに、ワースト5交差点の特徴や、件数の多い事故類型のおもな要因・予防策などを紹介している。
2022年の交通事故状況は、30万839件でそのうち交差点の事故件数は17万665件。交差点の事故割合は56.7％、死者数は46.4%となっており、交差点は特に事故が起こりやすく注意が必要な場所であることがうかがえる。
交通事故件数の全国ワースト1位は、東京都板橋区の熊野町交差点。人身事故件数19件で最多となった。2位は大阪府の東天満交差点と兵庫県の長田交差点が同率で、人身事故件数18件。同率4位は東京都の大原交差点、宮前橋交差点、愛知県の高岳交差点、大阪府の谷町9丁目交差点が人身事故件数16件。同率8位は東京都の新宿五丁目交差点、新宿四丁目交差点、兵庫県の東川崎交差点、神戸市西区櫨谷町長谷385番地付近交差点、芦屋高校前交差点と続いた。
日本損害保険協会は、「全国交通事故多発交差点マップ」を地域における通学路の安全点検や交通安全指導、企業における安全運転管理や従業者の研修などの参考資料として活用することを勧めている。なお、この全国交通事故多発交差点マップの情報は地図メーカーのカーナビデータに採用され、ドライバーへの直接的な注意喚起に活用されているという。
