リセマム6周年

放課後を安心・安全そして有意義に…東急の学童保育KBC(後編)

生活・健康 その他

キッズベースキャンプ 代表取締役社長 島根太郎氏
  • キッズベースキャンプ 代表取締役社長 島根太郎氏
  • キッズコーチ(指導員)と子どもたち
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 前編に続き、キッズベースキャンプの代表取締役社長、島根太郎氏のインタビュー後編を紹介する。

Q.子供たちの過ごし方について教えてください。

 基本のお預かり時間は、放課後は13時から19時、長期休み期間は平日8時半から19時(昼食付き)です。延長は19時から22時、前延長は放課後が12時から13時、長期休みが8時から8時半です。

 放課後の例をあげますと、まず学校にコーチがお迎えに行きます。店舗に到着したら、宿題を片付ける学習タイムに入ります。宿題がない場合は、通信教育や塾の教材に取り組む子どももいます。そして16時から18時までが集団活動の時間になり、おやつを食べた後、イベントまたは外遊びを行います。その後の掃除タイムでは、ゲームで分担を決める等して、楽しみながらご家庭でのお手伝いの基礎になることを覚えてもらいます。それから「キッズミーティング」という帰りの会に移り、MC(司会)役の子どもがリードしながら、それぞれがプレゼンテーションを行った後、帰宅になります。

 こうした日常プログラムは、イベントプログラムに比べると目立ちませんが、日常の中で確実に身に着けていってもらえるように、常に進化させながら提供しています。

Q.先ごろの計画停電ではどのように対応されましたか?

 「停電を楽しむ」ことに徹しました。準備期間もなく何もわからない状況でしたが、ワーキングマザーのためのインフラとして、我々には営業しなければならないという社会責任がありますので、どの店舗も建物自体は問題ないことを確認し、営業は続けました。

 ただ、ガソリン不足や、停電による交通信号停止等もあり、送迎車によるお迎えサービスは安全上の問題もあって見合わせました。また、食事が出せない、入退室のメールを送信できないといった制限も生じましたが、保護者の方々にもご理解いただき、それでも1週間くらいで段階的にフルサービスへ戻していきました。

Q.子どもたちを指導する「キッズコーチ」について教えてください。

 厚生労働省の学童保育のガイドラインには、人員配置の基準はありませんが、キッズベースキャンプの自主基準として、子どもとキッズコーチの人数比率を1:10以下にするという原則を設けています。また、お出かけイベントのときは1:6にする等、場面ごとに細かく設定しています。キッズコーチには上級救命講習を義務付けていますが、3年に1回でよいところを、キッズベースキャンプでは1年に1回と定めています。特にサマーキャンプでは川遊びもありますので、こういったリスクの高まるイベントの前には必ず講習を繰り返します。資格さえ持っていればよいのではなく、その場で心肺蘇生等の実践ができることのほうが重要ですので。

 キッズコーチには、様々な能力が求められます。子どもたちを惹きつける人間性や、楽しませるエンターテイメント性に加えて、様々なプログラムを吸収する学習能力、“ティーチング”ではなく“コーチング”する能力、保護者とのコミュニケーション力、施設運営におけるマネジメント力も必要です。競争率30倍の中から、人格を最優先に採用されたキッズコーチたちは、研修を通して様々な能力を身につけて初めて、子どもたちに接することが許されています。

Q.会員の利用状況について教えてください。

 会員種別には「レギュラー会員」と「スポット会員」があります。フルタイムのワーキングマザーのご家庭が中心ですが、スポット会員の中には、特定のイベントに参加したい、あるいは長期休み中だけ利用したいといったことで、専業主婦のご家庭も多くいらっしゃいます。

Q.キッズベースキャンプの新しい挑戦や将来の夢を教えてください。

 キッズベースキャンプ本体の運営のほかにも、現在ではアフタースクールの運営を目指す方を支援するコンサルティング事業や、キッズコーチの人材育成事業にも取り組んでいます。

 学童保育には資格がなく、これまでは“食べていけない”業界でした。キッズコーチは子どもたちと長い時間を過ごす存在ですから、優れた人材の確保は非常に重要です。彼らの待遇面・教育面の両方のレベルを高めていかないと、この先、事故を起こす民間事業者が出て、やはり民間ではだめだ、ということになってしまいます。業界全体のレベルアップを図るためにも、すでに東京福祉専門学校(東京・西葛西)と提携して「キッズコーチ専攻」コースを作り、そのコースの運営を我々が受託し、講師をキッズコーチが行っています。またこれと並行して、「認定キッズコーチ」の資格制度の準備も進めています。

 私は将来、キッズコーチを職業として定着させて、できればウェディングプランナーをしのぐような憧れの職業にしたいと思っています。そして子どもたちには、自分の生きたい人生を切り開き、それぞれの業界で活躍してもらいたい。私はボーイスカウト出身でして、大人になってからもボーイスカウト出身者に会うと昔の話で盛り上がります。ここを巣立った子どもたちが将来、キッズベースキャンプの話で盛り上がってくれるようになることを願っています。

──ありがとうございました。
《柏木由美子》

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