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広尾学園にみるICT教育の真髄、デジタルネィテイブにふさわしい学習環境とは

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公開授業の様子、事前に与えられた課題をグループごとに発表
  • 公開授業の様子、事前に与えられた課題をグループごとに発表
  • 広尾学園の全景
  • 「広尾学園×iPad×ICT教育」第2回カンファレンス2013、関係者が270名詰め掛けた
  • インターナショナルクラス 中学1年生のIT授業
  • 帰国子女を主としたグループと、英語を初めて学ぶ生徒のグループ(SG)を混成しているところがポイントだろう
  • あらかじめ用意されたマイクロソフトのパワーポイントの資料を使用して、「分岐冒険」の物語を作成していく
  • AGの生徒のみで進められた中2サイエンスの授業
  • 教材として使われてフリーのインタラクティブ・シミュレーションソフト「PhET」、イオン化される様子をルーペツールで観察
 広尾学園中学校高等学校(以下、広尾学園)は7月18日、ITリテラシー向上と知識の定着を目指して「広尾学園×iPad×ICT教育」第2回カンファレンス2013を開催した。今回のカンファレンスでは、同校が普段から実践しているICT授業の一般公開や講演、ディスカッションなどが行なわれ、教育・行政・企業・メディアなどの関係者が270名以上も詰め掛けた。

◆幅広い視点からICT教育を捉え、iPadを必要に応じて使うスタンス

 広尾学園では「デジタルネィテイブ世代にふさわしい環境と機会を」という考えのもとICT教育を進めてきた。同校は中高一貫校の私立学校で、中学校のインターナショナルクラス(帰国子女クラスなど)では、平成19年度の早い段階から授業にMacBookを取り入れている。平成23年度から新設された高校の医進・サイエンスコースにおいてiPadを使った先進的な教育をスタートさせ、理系・文系の大学を目指す本科クラスでも平成24年度から中学1年生全員(204名)にiPadを導入。教育関係者の間で注目を浴びている。

 今回のカンファレンスでは、日常行なわれている授業の模様が公開された。全体学年を通じた取り組みとして分かることは、MacBookやiPadといったコンピュータをあくまでツールとして位置づけていることだろう。従来のICT教育では、デジタル機器が主体となってしまい、ICTのための授業をつくりだすことだけに汲々としてしまうことも多かった。同校では、より幅広い視点からICT教育を捉え、授業や研究活動、学園生活などのシーンで、生徒が目標を達成できるようにiPadを必要に応じて使うというスタンスだという。デジタル機器に使われるのではなく、使いこなすことを実践する教育といえるだろう。

 さて、今回の授業だが、午前中の3時限・4時限の間に次の合計10クラスの授業が公開された。

・中学1年生本科(英語・地理)
・中学2年生本科(英語・歴史・理科)
・インターナショナルクラス(中1テクノロジー・中2サイエンス)
・インターナショナルクラス(中2幾何学AG・中1サイエンスAG)
・高校 医進・サイエンスコース

 以下、インターナショナルクラス (中1テクノロジーAG/SG ・中2サイエンスAG)、中学2年生本科 (理科)、高校 医進・サイエンスコース (2時間連続)の内容について紹介する。

◆階層的プレゼンテーションでパワーポイントとプレゼンの極意を学ぶ

 同校のインターナショナルクラスは、すでに英語力のある帰国子女を主としたアドバンストグループ(AG)と、英語を初めて学ぶ生徒が英語力を身につけるためのスタンダードグループ(SG)がある。中1テクノロジーでは、このAGとSGの混成チームによって「Hierarchical Presentation」(階層的プレゼンテーション)という授業が行なわれ、マーク・マクルアー教諭が担当した。具体的な授業内容は、あらかじめ用意されたマイクロソフトのパワーポイントの資料を使用して、「分岐冒険」の物語を作成するというもの。

 パワーポイントのスライドには、各シーンごとに分岐条件がリンクされている。たとえば「あなたは中庭におり、北と南の出口を選んで、どちらかの方向に進む」。もし北口を選ぶと、次の階層のスライドで寒冷地に行くことになり、「洞窟の中を探検する」「通り過ぎる」のどちらかの選択条件が与えられる。一方、南口を出ると太陽に照らされた高温地に行く。「先にあるオアシスに行く」あるいは「砂漠に行く」を選択する。すると、また下階層のスライドに移動する。分岐条件を選ぶと、最終的に怪物に食べられたりするという物語のアドベンチャー教材だ。生徒たちは、この教材で分岐を好きなように選んでストーリーを確認したあと、最初に選んだ分岐条件と反対のルートでストーリーを楽しんだ。
《井上猛雄》

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