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ボタン電池の誤飲、短時間で重症化の恐れ…消費者庁が注意呼びかけ

生活・健康 健康

ボタン電池の形状(例)
  • ボタン電池の形状(例)
  • コイン形のリチウム電池が食道内に停滞して化学熱傷を起こした1歳女児のレントゲン写真(左)と1歳男児の内視鏡写真
  • ボタン電池誤飲年齢と使用製品
  • ボタン電池誤飲による重症事例の認識
  • ボタン電池を使用した製品の取扱状況
  • 危ない経験をした時の子どもの年齢
  • ボタン電池が入っていた製品(危ない経験をした人数)
 消費者庁は6月18日、子どものボタン電池の誤飲について注意を呼びかけた。ボタン電池を誤飲すると、消化管に潰瘍ができて穴が開くなど、重篤な症状を生じることがあるが、乳幼児の保護者の約6割は重症事例の存在を知らないという。

 同庁によると、平成22年4月から平成26年3月末までに寄せられた子どものボタン電池の誤飲に関する事故情報は90件以上。このうち、11件は入院しており、「LEDライト付き耳かきの電池を誤飲し、病院で9時間かけて取り出したが、気管と食道に穴が開き、2か月入院した」など、深刻な事例もあった。

 ボタン電池には、形状によりコイン形とボタン形がある。いずれも子ども用玩具だけでなく、時計やタイマー、LEDライト、体温計、家電製品のリモコン、電卓など、子どもが簡単に手にできる製品に幅広く使われている。

 電池を飲み込んだ際は、消化管に接触した電池から電流が流れると、電気分解により電池の外側にアルカリ性の液体が作られ、短時間で消化管の壁に損傷が起こる。早く取り出さなければ、消化管に潰瘍ができたり、穴が開くなどの恐れがある。

 特に平たく幅が広いコイン形のリチウム電池は、食道などに停滞しやすく、電池を使い切るまでほかの電池より高い電圧をそのまま保持する特性があるため、誤飲時の危険性は高くなる。胃内では、胃液で電池の金属皮膜の腐食が起こるため、アルカリマンガン電池などはアルカリ性の液体が流出して、消化管の壁を損傷する恐れも指摘されているという。

 同庁では、0~3歳の保護者3,248人を対象に「乳幼児のボタン電池等の誤飲事故に関するアンケート」を実施。ボタン電池誤飲によって事故が起きていることを知っている人は約8割に上ったが、重症事例の存在を知らない人は約6割を占めた。

 また、ボタン電池の誤飲事故を知っている人と知らない人で、ボタン電池を使用した製品の取扱状況に大きな違いはなく、危険性が明確に認識されていない可能性も浮かび上がった。

 ボタン電池に関する子どもの危ない経験として、「飲んでしまった」「なめていた」「手にしていた」「飲んでしまったかもしれない」のいずれかの経験がある人は、全体の1割以上。危ない経験をした製品別では、「玩具・ミニゲーム機」84人、「タイマー・置時計」33人、「リモコン」30人、「LEDライト・ミニ懐中電灯」16人の順に高かった。

 同庁では、乳幼児の保護者に対し、ボタン電池の危険性を認識し、保管・破棄方法に気をつけ、ボタン電池が使われている製品を点検するよう呼びかけている。

 また、専門家の立場から、緑園こどもクリニックの山中龍宏医師は「子どもがボタン電池を飲み込んでしまった、鼻の穴に入れてしまった時は、一刻も早く医療機関に行くことが重要。最悪の場合、死に至る恐れもあるので、すぐに救急車を呼びましょう。電池の種類や状態も確認できれば、医師に伝えてください。飲んだかどうかはっきりしない場合でも、レントゲンで確認できるので、誤飲の可能性がある場合には必ず受診しましょう」とアドバイスしている。
《奥山直美》

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