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学生のOffice 365利用をより簡単に、マイクロソフトが「セルフサインアップ」発表

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マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長 中川哲氏
  • マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長 中川哲氏
  • マイクロソフトとの包括契約済み対象者は220万人
  • Student Advantageの概要
  • 従来の契約から利用までの手順
  • セルフサインアップの手順
  • ポータルサイトにアクセスすればすぐにでもOffice 365が使える
  • 国立情報学研究所 学術認証研究室 教授 中村素典氏
  • 学認とは
 マイクロソフトは2月24日、教育機関向けOffice 365の利用を広げるため、ライセンス契約後のテナントやアカウント作成を大幅に削減した「セルフサインアップ」をリリースした。利用者は専用ポータルにアクセスし、自分の学校を探して学校のメールアドレスでログインすればすぐにOffice 365を使えるようになる。

◆「セルフサインアップ」で学生のOffice 365利用をより簡単に

 記者発表を行ったマイクロソフト業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長の中川哲氏は、「現在Office 365 Educationの国内利用者数は220万人(2014年12月末現在)です。それより前の5か月で50万人のユーザーが増えていますが、そのうち教育機関向けライセンス特典であるStudent Advantageの利用者28万人と国内のOffice 365 Educationユーザー全体の15%ほどです。これをもっと広げるためセルフサインアップを開発しました」とサービスの背景を語った。

 Student Advantageは、学校とマイクロソフトが包括契約を結べば、その学校の職員、学生、生徒、児童全員がOffice 365を一人5台まで自由にインストールすることができる契約。対応する端末はWindowsに限らずiOSやAndroidでも使え、幅広く対応している。

 その一方で、これまでは契約後、クラウド上に学校ごとのテナントを作成してからStudent Advantageの契約(無償)を行い、学生のアカウントを作成してライセンスとの紐づけを行う必要があった。これらの作業のほとんどを学校側が行わなければならず、この煩雑さが普及の妨げになっていると同社は分析していた。

 そこで、「セルフサインアップ」では、包括契約後の手続きをなくし、ポータルサイトに直接学生がアクセスできるようにした。ポータルサイトには、マイクロソフトと包括契約した大学名が登録され、学生は大学から支給されたメールアドレス(大学の正規のドメイン名のもの)を入力すれば、そのアドレスに登録URLのメールが届く。学生は、そのURLにアクセスしパスワードや名前などを登録する仕組みになっている。

 あとは、学校メールアドレスとポータルサイトで設定したパスワードでOffice 365をダウンロードし好きな端末(5台まで)で利用するだけだ。

◆学内の複数アカウントを「学認」で統合

 この日発表されたサービスはもうひとつある。セルフサインアップの機能が「学認(GakuNin)」との連携可能になるという。学認は、150の大学、教育機関で共通で使えるシングルサインオンのための認証基盤だ。国立情報学研究所が開発したもので、学内のさまざまな情報サービス(メール、電子ジャーナル、論文検索、e-Learning他)のアカウントを統合化するもので、公開されたサービスや機能なら学校を超えて同じIDで利用できる。

 通常はサービスやシステムごとにアカウントを割り当て学生が全部を管理する必要があるが、学認を使えば単一ID・パスワードで学内外のサービスを利用でき、セキュリティレベルを統合的に管理できるようになる(国立情報学研究所 学術認証研究室 中村素典教授)。

 学認とセルフサインアップの連携は4月20日から開始される。学認に参加しておりマイクロソフトとの包括契約、そしてセルフサインアップの利用を承認した大学の学生は、20日以降、学認専用に作られるセルフサインアップポータルサイトにアクセスすればOffice 365が利用できる。

 すでに学認のIDで各種サービスを利用している学生は、学認で利用可能なサービスにOffice 365のライセンスが加わったように見えるという。学校側からは、学内のサービスにOffice 365を簡単にサーバーの増設、アカウントの管理、セキュリティ運用の追加などなしに追加できることになる。

 中川氏によれば、契約者、学認利用者だけを対象としても潜在的には185万人の市場があるという。この市場に対して「セルフサインアップによりStudent Advantageの利用をさらに広げたいと思います。そのためには校務利用と学生利用の両面から支援を展開していく必要があるでしょう」と語った。ただし、ベンダーやプロバイダーからのアプローチだけでなく「学校でPCやタブレットが普通に使える環境も同時に広がっていく必要があります。また、そうあるべきだと思っています」との認識も付け加えた。
《中尾真二》

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