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【プログラミング教育3】海外の現状…アメリカ、アイルランド、イギリスほか

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Code.orgサイト
  • Code.orgサイト
  • 2014年12月開催の「Hour of Code」で行われた授業の分布図
  • CodeDojoサイト
  • 総務省ICTドリームスクール懇談会第3回資料「教育・学習分野の情報化に係る国内外の動向と先進事例」の抜粋
 国内外を問わず、子どものプログラミング教育が盛んに行われている。「プログラミング教育=将来はプログラマー」ということではなく、文章の読み書きや計算といった、子どものうちに身に付けるべき基礎的な能力・学力という位置付けで捉えられているのだ。

 「子どもがプログラミングを学ぶメリットは何なのか」「子どもに学ばせるとしたらどういったことから始めればいいのか」…学校および民間の取組み、有識者インタビュー、子どもに人気のプログラミングツールやサービスなど、全7回の連載で子どものプログラミング教育事情をお届けする。

 第3回の本記事では、海外のプログラミング教育の広がりについて見ていく。

◆世界180か国・1,500万人が参加した米国NPOの「Hour of Code」イベント

 プログラマー経験をもつ世界的企業の経営者を数多く輩出している米国だが、授業でプログラミングを学ぶ子どもは少なかったようだ。しかし、国策としてSTEM(ステム;科学、技術、工学、数学の頭文字をとった理数系教科の呼称)を推進する取組みや、産業界を取り込んだNPOによる普及活動によって、全米規模で子どものプログラミング教育が広がっており、独自にプログラミング教育を導入する教員や、公立の中学校や高校にコンピューターサイエンスを必修化しようとする市や州が出てきている。

 NPOの普及活動として有名なのが、プログラミングを全米の教育カリキュラムに組み込んでもらうことを目指して2013年1月に設立された「Code.org」(コード・ドット・オーグ)だ(注:プログラミング言語で記述されたプログラムのテキストは、ソースコードやソース、コードと呼ばれる)。Code.orgは、マイクロソフトやアップル、グーグルなど大手IT企業が協賛しており、幼稚園年長から高校生までの子ども達に向けた教材や教員用のツールをWeb上に公開。プログラミング教育の導入を総合的に支援しているほか、「コンピューターサイエンス教育週間」にあわせて、全米の教師に1時間のプログラミング教育実施を呼び掛ける「Hour of Code」(アワー・オブ・コード)イベントを開催している。

 このイベントのキャンペーンでは、かねてよりSTEMの重要性を説いていたオバマ大統領が次のようなメッセージを発信している。「ビデオゲームを買うだけではなく、作ってみよう。アプリをダウンロードするだけではなく、デザインしてみよう。スマートフォンで遊ぶだけではなく、プログラミングしてみよう。コンピューターサイエンティストは生まれつきではなく、ハードワークと数学・科学の少しの知識で誰もがなれるものです」。このイベントは世界的規模で発展し、2014年は12月8日から14日の1週間で、180か国以上の1,500万人が参加した(Hour of Codeサイトより)。

◆アイルランドから世界へ広まった非営利のプログラミング道場「CoderDojo」

 2011年にアイルランドの学校に作られたコンピュータークラブが、ボランティアでプログラミングを教える小規模な教室「CoderDojo」(コーダー道場)へ発展。5~17歳のあらゆる子どもにプログラミング学習の機会を提供することを目的として非営利で運営されるCoderDojoは、ムーブメントとなってヨーロッパを中心に世界へ広がり、その数は2015年6月現在56か国で700を超える(うち日本は21)。CoderDojoはWebサイト制作やアプリ・ゲーム開発など、仕事にプログラミングを活用しているプロと子どもが出会える場にもなっている。
《柏木由美子》

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