子どもの数、理想より少ない理由は「お金がかかりすぎる」6割

 理想の数より子どもが少ない理由は、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」が6割にのぼることが、東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターが11月10日に公表した調査結果より明らかになった。子どもの進学は、8割以上が大学以上を希望した。

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東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター
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 理想の数より子どもが少ない理由は、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」が6割にのぼることが、東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターが11月10日に公表した調査結果より明らかになった。子どもの進学は、8割以上が大学以上を希望した。

 「インターネットによる少子化と夫婦の就労状況・生活環境に関する意識調査2013」は2013年11月6日~26日、全国の25歳以上40歳未満の既婚女性(事実婚を含む、子どもがいる人は末子年齢が6歳未満まで)を対象に実施。10,400人から回答を得た。

 理想的な子どもの数は、「2人」がもっとも多く55.2%。ついで「3人」30.1%、「1人」6.9%、「0人」4.5%、「4人」2.2%、「5人以上」1.1%であった。

 一方、実際に持つつもりの子どもの数、あるいは現在の子どもの数は、「2人」が最多の55.5%であることは理想と変わりなかったが、「1人」が18.9%に増加し、「3人」が14.7%に減少。「0人」も9.0%に増えた。「4人」は1.6%、「5人以上」は0.4%にとどまった。

 実際の子どもの数が理想より少ない人にその理由をたずねた結果では、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が圧倒的に多く、61.9%を占めた。「働きながら子育てができる職場環境がないから」という回答も24.6%あった。

 子どもの進学については、「どうしても大学以上の教育をさせたい」(30.9%)と「経済的余裕があれば大学以上の教育をさせたい」(54.0%)を合わせて、84.9%が「大学以上」を希望した。

 「子どもの学歴は親の経済力で決まる」という設問に対しては、「どちらかといえばそう思う」(52.9%)も含めて、7割が「そう思う」と回答。「学歴によって生涯に得られる合計所得にはかなり差が出る」は76.6%、「日本では学歴によって人生の多くの部分が決まる」は67.1%が「そう思う」と回答した。

 一方、子育てしながら働くうえで必要な職場の環境や制度は、「子どもが病気のときや学校の行事などで休みがとれる」92.8%、「残業や休日出勤が少ない」88.5%、「上司に理解がある」86.6%、「職場の同僚に理解がある」82.8%、「子育て期に短時間勤務ができる」77.3%の順に多かった。

 子育てしながら働くうえで必要な家族の状況では、「配偶者が子どもを育てながら働くことへの理解がある」が76.3%と最多。「配偶者に子どもを預けて外出することができる」66.6%、「配偶者が平日も家事・育児をしてくれる」65.7%、「配偶者が休日は家族優先で過ごしてくれる」64.1%と続いた。
《奥山直美》

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