パリ連続テロ事件、上智・法政・明治・横国大が留学生に注意喚起

 フランスの首都パリで11月13日夜(現地時間)に発生した連続テロ事件を受けて、上智大学や法政大学などが留学中の学生や海外渡航中の教員に向け注意喚起を行っている。外務省は、海外滞在中に最新情報が受け取れるよう在留届や「たびレジ」に登録するよう呼びかけている。

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  • 「たびレジ」と在留届電子届出システム「ORRnet」
  • 上智大学
  • 横浜国立大学
  • 明治大学
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 フランスの首都パリで11月13日夜(現地時間)に発生した連続テロ事件を受けて、上智大学や法政大学などが留学中の学生や海外渡航中の教員に向け注意喚起を行っている。外務省は、海外滞在中に最新情報が受け取れるよう在留届や「たびレジ」に登録するよう呼びかけている。

 フランス政府の発表によると、パリ中心部にある劇場や国立競技場の銃撃などの連続テロ事件で少なくとも129人が死亡し、300人以上が負傷している。フランス国内では警戒態勢を敷き、欧米各国もテロの警戒を高めている。

 上智大学はWebサイトで、テロ事件の犠牲者に哀悼の意を表し、海外渡航中やこれから渡航する学生や教員に向けて注意喚起を行っている。自分の身は自分で守る「自衛」、「自己責任」の心構えを持って事前の情報収集や安全確保に極力務めるよう明記している。

 法政大学は、フランスに派遣・留学中の学生には個別に安否確認を行い、安全を確認している。フランス以外に留学中の学生で、フランスや周辺国に旅行中や計画している場合は、状況を確認し適宜計画を見直すようにとしている。

 横浜国立大学も、フランスに留学中や渡航・滞在を予定している学生や教職員に向けて注意喚起を行っている。在フランス日本大使館などのホームページで最新の情報を入手し、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう安全確保に十分注意し、特にイル・ド・フランス州へ渡航・滞在する場合は不必要な外出は避け、事件現場に近づかないよう警戒を促している。

 明治大学は海外渡航時の安全確保について、海外に滞在、渡航する場合は外務省が実施している渡航登録サービスを必ず利用し、いかなる国・地域においても安全確保に十分配慮するよう求めている。また、15日にパリで開催を予定していた「Study in Japan Fair in Paris 2015」を中止したことを発表している。

 外務省は「海外安全ホームページ」で11月16日、「パリにおける連続テロ事件の発生に伴う注意喚起~海外渡航時における在留届・たびレジ登録のお願い~」を公開。「たびレジ」は3か月未満の海外滞在を予定している人向けで、旅行日程や滞在先・連絡先などを登録すると滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、いざという時の緊急連絡が受け取れるシステム。

 メールの宛先は自身のアドレス以外に家族や職場などのアドレスも登録できる。また、3か月以上滞在する場合は、「在留届」を日本の大使館または領事館に提出するよう義務付けられており、在留届電子届出システム「ORRnet」サイトから提出できる。3か月未満の滞在でも、「在留届」を提出すると緊急事態が発生した場合にメールによる通報や迅速な援護が受けられる。
《田中志実》

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