スマホ、視界に入るだけで注意力に影響…北大が発表

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  • スマートフォンが置いてあるだけでも注意を損なう効果を検証
 不使用でも携帯電話がそばにあるときは、本来向けるべき場所への注意が阻害されることが、北海道大学が1月4日に公表した研究成果からわかった。また、普段は携帯電話を使わない人ほど、この影響が強い傾向にあった。

 携帯電話が単に置いてあることが空間的視覚探索に及ぼす影響を調べた研究では、実験参加者を2つのグループに割り振り検証を行った。2つのグループのうち「スマホ条件」グループは、PCモニターの脇に実験者のスマホを置き、モニター上の多数の文字の中から標的文字を探し、探索にかかった時間を計測。もう1つの「統制条件」グループは、スマホの代わりに同サイズのメモ帳を置き、同様の実験を実施した。その後、全参加者に普段のスマホの使用頻度や愛着について質問している。

 結果、標的を探すまでの時間は「統制条件」より「スマホ条件」の方が長くかかった。スマホが置いてあるだけでも自動的に注意が向いてしまい、課題成績が悪くなったと考えられるという。また、この効果は使用頻度が低い人に強く起こる傾向があり、スマホを普段からよく使用する人はかえってスマホの置かれた側の標的に気づきやすいこともわかった。

 こうした効果が起こるのは2つの原因が考えられ、1つは携帯電話が置いてあるだけでも注意を自動的に引きつけること。もう1つは、そのような注意のひきつけとそれを無視しようとする働きに個人差があること。これらの要因により、携帯端末が置いてあるだけで注意の広がりに偏りが生じ、身の回りに注意を向ける行動が阻害させられると考えられるとした。

 この研究成果は2016年12月26日付けで、日本心理学会の国際誌「Japanese Psychological Research, Vol.59, No.2」にてオンライン公開された。著者は、中京大学・北海道大学大学院文学研究科の伊藤資浩氏と北海道大学大学院文学研究科の河原純一郎特任准教授。
《黄金崎綾乃》

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