就職内々定率70.2%で上昇…2024年卒大学生就活調査

 マイナビは2023年6月7日、2024年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(5月)」の結果を発表した。内々定率は70.2%で、2022年より4.7ポイント増加した。

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内々定率 経年比較
  • 内々定率 経年比較
  • 平均内々定保有社数 前年比較
  • 先進的なAI技術などの新しいテクノロジーの登場によって、就職観や志望業種・志望職種・志望企業などに影響を受けたことはあるか
  • 対話形式で生成系AIが質問に答えるサービス(ChatGPTなど)の利用経験
  • 先進的なAI技術などの新しいテクノロジーの登場によって、就職観や志望業種・志望職種・志望企業などに影響を受けたことが「ある」「ない」と答えた理由

 マイナビは2023年6月7日、2024年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(5月)」の結果を発表した。内々定率は70.2%で、2022年より4.7ポイント増加した。

 調査は、マイナビ会員の2024年3月卒業見込みの全国の大学生、大学院生5,062名(文系男子1,038名・文系女子2,071名・理系男子1,009名・理系女子944名)を対象に実施。2023年5月25日~5月31日、インターネットを利用して行った。

 2024年卒業予定の大学生・大学院生の5月末時点での内々定率は前年比4.7ポイント増の70.2%。平均内々定保有社数は前年比0.1社増の2.2社だった。4月同様、内々定率・平均内々定保有社数ともに高い水準で推移している。

 また、AI技術などの新しいテクノロジーの登場で、就職観や志望業種・職種・企業などの選択に影響について聞いたところ、「影響を受けたことはない」が最多の43.6%だった。「影響を受けたことがある」は15.3%で、「企業を選ぶ際にITの活用やDX化に対応しているか意識していた」「AIではできない、対人ならではの仕事をしたいと考えるようになった」など、企業がテクノロジーの導入に積極的か、自分のしたい仕事がAIに置き換えられないかなどに、焦点をあてた声があがった。

 ChatGPTなど生成系AIによるチャットサービスの利用経験は、「使ったことはないがサービスのことは知っている」が48.2%で最多となった。利用経験がある学生は39.2%で、就職活動で使ったことがある学生は18.4%だった。一部の学生の間では、AIチャットサービスの利用が広がっている結果となった。

 ChatGPTなどを就職活動で活用することについて、「使いたい」は34.8%、「使いたいと思わない」は37.8%と同程度だった。「使いたい」学生は、「文章の推敲や拡大(400文字から600文字にする)など、就職活動の補助的なものとして使いたい」「面接で聞かれそうな設問を想定させている。自分では思いつかない角度からの質問は実際の面接でも役立った」のような活用例が挙がった。

 一方「使ってみたいと思わない」という学生からは、「人と話すことで心が整理されたり癒されたりすることもある」「自分らしさが表現できず、他の就活生との差別化ができない」と、懸念の声が寄せられた。

 調査担当者は、「利用に際してはAIの特性を理解しツールとしてうまく活用するためのリテラシーが重要だと考えられる」とコメントしている。

《宮内みりる》

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