熱中症、お盆の1週間7,360人が救急搬送…前年同期の2倍超

 熱中症により2023年8月20日までの1週間、全国で7,360人が救急搬送されたことが総務省消防庁の救急搬送状況(速報値)からわかった。前週(8月7日~13日)から約100人増加、前年同時期と比較すると熱中症による救急搬送人員は2倍以上となった。

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令和5年熱中症による救急搬送状況(週別推移)
  • 令和5年熱中症による救急搬送状況(週別推移)
  • 令和5年都道府県別熱中症による救急搬送人員(前年同時期との比較)8月14日~20日
  • 全国の熱中症による救急搬送状況 令和5年8月14日~8月20日(速報値)
  • 熱中症予防情報サイト

 熱中症により2023年8月20日までの1週間、全国で7,360人が救急搬送されたことが総務省消防庁の救急搬送状況(速報値)からわかった。前週(8月7日~13日)から約100人増加、前年同時期と比較すると熱中症による救急搬送人員は2倍以上となった。

 総務省消防庁が発表した速報値によると、8月14日~8月20日に熱中症で救急搬送された人は、全国で7,360人。前々週(7月31日~8月6日)は1万810人、前週(8月7日~13日)は7,266人と減っていた。8月20日までの1週間の速報値は、前年同時期の3,396人(確定値)と比較すると2倍以上となった。

 8月20日まで1週間の熱中症による救急搬送状況を都道府県別でみると、「東京都」602人がもっとも多く、「埼玉県」493人、「大阪府」406人、「愛知県」383人、「千葉県」381人、「神奈川県」360人、「福岡県」312人と続いている。

 年齢区分別では、「高齢者(65歳以上)」48.2%、「成人」42.9%、「少年(7歳以上18歳未満)」8.4%の順に多かった。「乳幼児(生後28日以上7歳未満)」36人も救急搬送されている。

 初診時における傷病程度では、入院加療を必要としない「軽症」(69.4%)と入院診療を要する「中等症」(27.1%)で9割以上を占めた。一方、0.1%にあたる11人は初診時に死亡が確認され、117人(1.6%)は長期入院加療を要する「重症」と診断された。

 発生場所は、「住居」35.7%が最多で、競技場、各対象物の屋外駐車場、野外コンサート会場、駅の屋外ホームなどの「公衆(屋外)」16.1%、「道路」14.6%、道路工事現場・工場・作業所などの「仕事場」14.1%と続いた。幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校・専門学校・大学などの「教育機関」は3.0%だった。

 環境省の「熱中症予防情報サイト」では、全国の暑さ指数(実況と予測)と熱中症警戒アラートの情報を提供している。熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると予想される日の前日夕方、または当日早朝に都道府県ごと(北海道、鹿児島、沖縄は府県予報区単位)に発表される。警戒アラートが発表されている日には、外出を控える、エアコンを使用するなど、熱中症の予防行動を積極的に取り入れてもらいたい。

《田中志実》

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