大学生の3人に1人、日常生活で「大麻を入手できる」

 ペンマークの「Z世代の大麻使用に関する意識調査」から、大麻乱用問題の認識率は7割、リスクの理解率も8割と高いが、約4人に1人が条件つきでの使用を許容しており、日常生活で大麻へのアクセスが比較的容易と感じる学生が多いことが明らかになった。

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大麻使用に関する意識調査
  • 大麻使用に関する意識調査
  • 大学生の大麻乱用問題についてどの程度認識している?
  • 薬物乱用がもたらすリスクについてどのくら理解している?
  • 大麻所持などによる罰則を知っている?
  • 薬物使用に対する態度にもっとも近いものは何?
  • これまでに薬物の使用、購入を勧められたことはある?
  • 日常生活の中で、大麻を入手できると思う?
  • 大学で行われている薬物乱用防止に関する教育活動を知っている?

 ペンマークの「Z世代の大麻使用に関する意識調査」から、大麻乱用問題の認識率は7割、リスクの理解率も8割と高いが、約4人に1人が条件つきでの使用を許容しており、日常生活で大麻へのアクセスが比較的容易と感じる学生が多いことが明らかになった。

 「Z世代の大麻使用に関する意識調査」は大学生の間での大麻に関する誤解を明らかにし、適切な情報提供や啓発活動の方向性を示唆することを目的に実施。調査は、Penmark公式LINEアカウントを利用中の全国の学生を対象に、2023年11月24日から26日にかけてスマートフォンWeb調査で行った。有効回答数は758人。

 大学生の大麻乱用問題について聞くと、「非常によく認識している(自ら積極的に調べている)」が11.3%、「ある程度認識している(ニュースや啓発活動などから情報収集している)」が59.5%となり、あわせて70.8%の学生が大麻乱用問題について認識していることがわかった。

 大学生の薬物乱用がもたらすリスクについての理解度については、「非常によく知っている(リスクの詳細や法的な側面を正確に理解している)」が23.4%、「一般的な理解がある(基本的なリスクや法的な問題を知っている)」が59.4%で、合計82.9%の学生が薬物乱用のリスクについて一定以上の理解をもっていることがわかった。大麻所持などによる罰則については、86.5%が「知っていた」と回答した。

 薬物使用に対する態度について聞いたところ、「絶対に使うべきではない」66.2%に続き、「特定の条件下での使用は許容される」23.9%、「使用は個人の自由である」7.1%となった。この傾向は、麻薬・覚せい剤乱用防止センターが指摘する若年層の大麻使用許容度の増加と一致しており、10代から30代で「少しなら構わない」「個人の自由」との意見が増えている現象を反映した結果となった。大麻乱用問題への認識や薬物リスクの理解を踏まえると、若年層の意識と態度の間にギャップがあることが明らかとなった。

 薬物の使用、購入に関する経験について聞くと、大多数が「そのような経験はない」92.9%と回答。一方、薬物の使用、購入を勧められたことがあると回答した学生は5.6%となった。日常生活で大麻を入手できるかに関しては、「わからない」40.0%に続き、約3分の1の学生が「入手可能」36.1%と回答した。これらの結果から、実際の勧誘経験が少数である一方で、大麻へのアクセスが比較的容易と感じていることがうかがえる。

 大学が実施する薬物乱用防止に関する教育活動においては、最多は「知らない」39.9%で、「知っている」33.4%、「知っているが、参加したことはない」18.5%と続く。最後に「大学での薬物乱用予防教育の改善案」を聞いたところ、「大学側が必修授業や集中講義に組み込むことで学ぶ機会を提供する」「実際に薬物乱用者の経験談を聞くことで、薬物の危険性を正しく認識する」「周囲で薬物使用を発見したり、勧められた場合の対処法について学ぶ」など、400件ほどコメントが寄せられたという。

《中川和佳》

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