認定NPO法人フローレンス(東京都千代田区、代表理事:駒崎弘樹)は、多胎児家庭専門の訪問サポートサービス「ふたご助っ人くじ」を2022年4月に正式サービスインします。
「ふたご助っ人くじ」とは、多胎児(双子・三つ子など)家庭に保育の専門家が訪問し、保護者とともに育児を担うサービスです。
お住まいの自治体のベビーシッター助成が活用できるため、保育料は実質無料に。
前日15時から当日8時までの間に「ふたご助っ人(支援者)」のご自宅派遣に応募いただくと、9時までに当選が決定し、ご自宅に「ふたご助っ人」がお伺いします。
前もって予約が必要なサービスでは叶えにくい、「一睡もできず今から来てほしい」という朝にも応募が可能。
産後、最短でお子さんの退院時から、授乳・沐浴や親御さんの休息時などあらゆる育児シーンに利用できます。育児の手が不足しがちな多胎児育児の場では非常にニーズが高いにも関わらず、多胎児家庭のサポートに特化した事業が少ないことから、このたびのサービス開始に至りました。
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いま、100人に1人の母親が双子や三つ子などの多胎児を出産しています。多胎児の約7割は2500グラム未満の低出産体重児として生まれ、産後に入院・通院が必要になる場合も。一方で、日本の男性育休取得率はまだ低く、2020年に初めて1割を超えたところです。
複数の乳幼児を実質的にワンオペ育児せざるを得ない多胎児家庭が少なくないといえます。
国内親子領域の社会課題解決を目指す認定NPO法人フローレンスでは、2004年に日本初の訪問型病児保育事業をスタートして以来、孤育て(孤独な子育て)問題・子どもの虐待死問題解決に向け、様々な保育・福祉事業を展開してまいりました。2019年からは多胎児家庭を取り巻く課題解決のため、実態調査を通じた課題の可視化や政策提言に取り組むとともに、2020年から多胎児家庭に寄り添うサービス開発・トライアル運営を行ってきました。
同時に泣いている時は、二人とも抱っこしたい。
二人分の食事やお風呂は時間に追われる。
他のきょうだいに向き合う時間もほしい。
実際に多胎児の育児を一人で背負ってみると、産前の予想以上に肉体的・精神的な高い負荷に追われることが、私たちの調査により明らかとなりました。
「ふたご助っ人くじ」は、多胎児育児に奮闘中のご家庭に保育のプロが駆けつけ、保護者に伴走し心身の重荷を軽減する、多胎児家庭専門の訪問サポートサービスです。
ふたご助っ人くじ サービスサイト
https://futasuke.florence.or.jp/
多胎児家庭を取り巻く状況
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多胎児家庭では多大な育児負担を保護者が一手に担っている状況があります。
ある多胎児家庭での、生後0ヶ月の双子育児を育児日記から振り返ると、1日にオムツ替え28回、授乳は18回、沐浴も毎日2人分。養育者がほぼ24時間つきっきりで育児にあたっている様子が伺えます。
また、多胎児が成長し、保育園や幼稚園へ通うようになると、登降園時にはお子さんを乗せた2人乗りベビーカー、子ども2人分とご自身の荷物とともに移動する必要に迫られます。多くのケースでは、これを母親一人で担います。
全国の多胎児家庭1,591世帯を対象に、フローレンスがスタッフの市倉とともに2019年に行った「多胎児家庭の育児の困りごとに関するアンケート調査」によると、多胎児を育てる親御さんの89.1%が「外出・移動が困難」と回答しました。
外出困難かつ、現行の育児補助サービスが単胎家庭向けになっている状況もあり、多胎家庭が一時保育やファミリーサポートの補助を受けにくく、結果的に孤立してしまうケースも見受けられます。
前述のアンケートでは「どのようなサポートがあれば気持ちが和らぐか?」という質問に対し、「家事育児の人手」(1,086名/68%)、「金銭的援助」(891名/57%)、「子を預ける場所」(831名/52%)と、家事・育児の物理的なサポートへのニーズが寄せられました。
※生後27日の双子の実際の育児日記を図示(フローレンス調べ)
多胎児家庭専用の訪問サポートサービス「ふたご助っ人くじ」とは
・多胎児家庭専用の訪問サポートサービス「ふたご助っ人くじ」は、東京都指定の研修のほか、助産師監修の多胎児家庭支援者向け研修を受講済みのスタッフが多胎児家庭の日常に伴走します。
・LINEで登録~利用~支払いまでが完結するので、忙しい多胎児育児の中でも、簡単に利用が開始できます。
・産後、最短でお子さんの退院時から、授乳・沐浴や親御さんの休息時などあらゆる育児シーンに利用できます。
・お住まいの自治体のベビーシッター助成が活用できるため、保育料は実質無料になります。
・前もって予約が必要なべビーシッターサービスでは叶えにくい「一睡もしていないからこれから来てほしい」「今すぐ助けて」の声にも対応が可能。
ご利用希望日の前日15時~当日朝8時まで、「ふたご助っ人くじ」へのご応募をLINEで受け付けます。当日9時頃、当選された方にLINEでご連絡します。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/28029/table/233_1_9c57af7c94fbd54ac65e14177a437e29.jpg ]
「ふたご助っ人くじ」利用をご希望の方へ
登録はLINEで1分で完了します。まずはご登録下さい。
▼ご登録はこちら
https://futasuke.florence.or.jp/
利用者の声
ふたご助っ人くじは2020年12月よりトライアル運営を開始し、のべ103家庭で多胎児育児のサポートを行ってまいりました。利用家庭より寄せられた声をご紹介します。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/28029/table/233_2_91b34f5391a470c023410df7165ca03a.jpg ]
フローレンスの多胎児育児支援アクション
フローレンスは、スタッフの市倉とともに2019年に全国約1,600世帯の多胎児家庭にアンケートを実施し、そのアンケートに寄せられた当事者の声をもとに、多胎児育児支援の政策提言を行ってきました。
特に「多胎児育児中に『辛い』と感じた場面」について、89.1%が「外出・移動が困難である」と回答し、二人乗りベビーカーに子どもを乗せたまま、公共交通機関であるバスにも乗車できない状況が明らかに。
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/28029/table/233_3_05d86649d13eee9c47e8397b0cd4df38.jpg ]
弊会は市倉とともに、この声を国や行政に届けてきました。2年ごしのアクションが実り、「双子ベビーカー(二人乗りベビーカー)の折りたたまないままでの乗車」が、都内民間バス会社全線で解禁されることが決定しました。
また、東京都内の自治体で多胎児家庭向けのタクシー利用料助成や、ヘルパー事業の拡充などの政策提言を進め、実現に至っています。
私たちは、多胎児家庭にとって心地よい社会は、全ての人にとって心地よい社会だと考えます。今後もフローレンスは、東京都内だけでなく、日本全国のバスで二人乗りベビーカーのバス乗車が解禁されるよう社会に提言するなど、これからも子育て世代や保育現場の声を政治に届け続けます。
認定NPO法人フローレンスについて
フローレンスは、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」の実現のため「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」ことをミッションに掲げ活動する認定NPO法人です。
日本初の訪問型病児保育事業団体として2004年に設立され、現在スタッフ数700名規模を誇る国内有数の認定NPO法人です。
子育てと仕事の両立、そして未来を担う子どもたちを社会で育むために、親子に関わる社会課題を数々の事業と政策提言によって解決しています。
待機児童問題解決のための「おうち保育園」モデルが、2015年度に「小規模認可保育所」として国策化されたほか、障害児に長時間保育を提供する日本初の「障害児保育事業」や、子どもの虐待問題解決のため「赤ちゃん縁組事業」、子どもの貧困を解決する「こども宅食事業」などの取り組みを加速しています。
コーポレートサイトURL: https://florence.or.jp/
ふたご助っ人くじ サービスサイトhttps://futasuke.florence.or.jp/
プレスリリース提供:PR TIMES

