WFPチャリティー エッセイコンテスト表彰式開催 過去最多の2万3,090作品から「WFP賞」が決定~約4万6千人の子どもたちに学校給食が届く~

認定NPO法人 国連WFP協会(横浜市)は世界食料デー(10月16日)の前に10月14日(金)、「WFPチャリティー エッセイコンテスト2022」の表彰式を開催しました。応募総数は過去最多の2万3,090作品となり、最優秀賞の「WFP賞」を発表すると同時に、約4万6千人の途上国の子どもたちに栄養価の高い給食が届けられます。



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式には審査委員長の湯川れい子さん、特別審査員の竹下景子さん、ふなっしーさん、おいでやすこがさんなどが参加

今年は「わけあおう!わたしの幸せごはん」をテーマに、7月1日~9月2日の間、小学4年生から大人まで幅広い世代を対象に作品を募集。応募1作品につき途上国の給食2日分にあたる60円が寄付協力企業(※)より国連WFPに寄付される仕組みとなっており、寄付総額は1,385,400円(1社あたり約69万円)となりました。

表彰式では、WFP国連世界食糧計画日本事務所の焼家直絵代表が挨拶を述べ、「新型コロナウイルス感染症の猛威から、ようやく学校給食に復活の兆しが見えていたところに、ウクライナ危機による食料、肥料、燃料費の高騰や、紛争、長引く干ばつや、記録的大洪水などの気候変動などの影響を受けて、WFPも学校給食も再び窮地に立たされている」と説明。「子どもたちがお腹いっぱいに食べ、学び、夢を追いかけることができる平和な世界を目指し、支援活動に邁進していく」と強く述べました。

審査委員長を務める音楽評論家の湯川れい子さんは「今回は家庭の中やお友達、社会とどう分け合うかなど、手元の視点の作品が多かったが、それが大切なことだと思った。世界が厳しい状況になっている中、「幸せごはん」を考えられる私たち日本は恵まれた状況にあると思う。今ある食料を減らさずに少しでも増やし、分け合って、紛争を減らしていかなければなりません」と語りました。湯川さんはじめ、特別審査員を務めた竹下景子さん、おいでやすこがさん、ふなっしーさん、審査員の三浦豪太さん、三國清三さん、本田亮さんが各賞の受賞者に賞状と賞品を手渡しました。

最優秀賞となる「WFP賞」を受賞したのは、北海道在住の鈴木洋子さんの「ももちゃんのお煎餅」。当時3歳の娘さんとの思い出をつづりました。(別紙に全文掲載)
鈴木さんは「応募に至るきっかけとなった大きなポイントは寄付に繋がるというところでした。自分の好きなことを通して少しでも誰かのお役に立てるのならと思い挑戦してみることにしたのです。きっと私のような思いを抱いている人達はたくさんいると思います。」とコメントを寄せました。当日は、竹下景子さんによるWFP賞受賞作品の朗読も行われました。

また応募数が最も多い学校・団体に贈られる「WFP学校給食賞」には、応募数が1,600通を超えた須磨学園高等学校・中学校(兵庫県)が4年連続で選ばれました。

※日清食品ホールディングス株式会社、三菱商事株式会社

◎入賞作品および審査員の各コメントは、専用ウェブサイト( https://www.wfpessay.jp/2022/result.html )に掲載しています。
◎表彰式のアーカイブ配信中です。(10/28まで) https://youtu.be/w8CBcLyRXPQ?t=1734

受賞者一覧


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<開催概要>
【主催】 認定NPO法人 国連WFP協会
【テーマ】 「わけあおう!わたしの幸せごはん」
【題名】 自由
【部門】 1.小学生部門(4・5・6年生) 2.中学生・高校生部門 3.18歳以上部門
【募集期間】 2022年7月1日~9月2日
【各賞】 1.WFP 賞(最優秀作品)1名 2.各部門賞 1名ずつ 3.審査員特別賞 各部門1名
4.佳作 各部門5名 5.WFP学校給食賞(応募数上位の学校・団体)
【発表】 2022年10月14日
【賞品】 WFP 賞・部門賞・審査員特別賞、WFP学校給食賞受賞者には表彰式で賞状と賞品を進呈。佳作受賞者には郵送。
【応募総数】2万3,090通
【寄付総額】1,385,400円
■WFPエッセイコンテスト専用ウェブサイト: https://www.wfpessay.jp/2022/

<国連WFPとは>
国連WFPは、国連機関であるWFP 国連世界食糧計画(2020年度ノーベル平和賞受賞)と、それを支援する認定NPO法人である国連WFP協会という2つの団体の総称です。国連WFP協会は、広報・募金活動のほか企業・団体との連携を進め、日本における支援の輪を広げています。https://ja.wfp.org/


【WFP賞(全文)】
ももちゃんのお煎餅 北海道 鈴木 洋子(すずき ようこ)

家計の為早々に働き始めた私は、下の娘のももを年少クラスの三歳から幼稚園に通わせていました。園の送迎バスは地域ごとにタイムスケジュールが組まれており、一番遅い子だと家に着くのが幼稚園終了から二時間近く経過してしまう為、お弁当のない日はバスに乗るまでの間に軽いおやつが出されるようでした。
二枚入のお煎餅等のお菓子で、これは同じ幼稚園に通っていた上の娘からも楽しみな出来事として聞いた事がありました。その日はいつもおっとりしているももが家に着くなりもどかしい様子で通園リュックをおろし、前ポケットから何かを取り出して見せました。それは開け口の部分をセロハンテープできっちりと止めた一枚のお煎餅でした。食べ残した子が持って帰れる様に先生がフタをしてくれた様です。「お腹いっぱいになっちゃったの?」と私が尋ねると、ももは首を横に振り「おうちでみんなで食べるの」と答えました。「お姉ちゃんとお母さんに分けようと思って残してくれたの?」と上の娘が聞くと、こくりとももが頷きました。「優しいね!お母さん、ももちゃん優しいね!」上の娘がぴょんぴょん飛び跳ねながら言うと、ももはうれしそうな少し誇らしげな笑顔を見せました。その後キレイに洗った自らの小さな手でお煎餅を割り、私と上の娘の手のひらに乗せてくれました。その時一瞬考えた様子で一番小さな欠片を自分に残すのを見て「お母さんお腹あんまり減ってないからね、こっちと交換しよう」と私にくれた分をももに手渡しました。三人でまるくなって座り、甘じょっぱいお煎餅の欠片をカリカリと食べているとなんだか私達はリスみたいだなぁと思いました。一番小さな子リスが外の世界で初めて自分一人で見つけた木の実。みんな喜んでくれるかなとワクワクしながら食べずに持って帰って来てくれた木の実。お母さんリスは二十年たった今もあの日を思い出すと胸がポカポカしてくるのでした。

プレスリリース提供:PR TIMES
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