【イベントレポート】プロのオーケストラと演奏学科がフェスティバルホールで共演「大阪芸術大学 特別演奏会 2025 ~あなたに贈る特別なコンサート~」を開催

■世界的マエストロ 大友 直人氏が指揮を務め、4年に一度の伝統を受け継ぐ「第九」を披露



 大阪芸術大学(所在地:大阪府南河内郡、学長:塚本 邦彦)は、2025年12月4日(木)に、大阪・中之島のフェスティバルホールにて、「大阪芸術大学 特別演奏会 2025 ~あなたに贈る特別なコンサート~」を開催いたしました。毎年12月に行われるこの演奏会は、演奏学科の学生たちがプロの音楽家と同じ舞台に立ち、一年間の研鑽の成果を披露するクラシック音楽の学びの集大成です。今年は、国内外で活躍する本学演奏学科教授・大友 直人氏の指揮のもと、ベートーヴェンの「『エグモント』序曲作品84」、そして4年に一度の伝統であり、年末の風物詩としても名高い「交響曲第9番 ニ短調 作品125『合唱付き』」(通称:第九)の2曲が披露され、会場全体が大きな感動と熱気に包まれました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44215/221/44215-221-d512aa8551125db8dafc99274be105f2-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■当日の様子
<世界的マエストロ 大友 直人氏の指揮で生み出す豊かな響き>
 指揮を手がけるのは、国内外の多くのオーケストラと共演し世界的に活躍する演奏学科教授の大友 直人氏。学生たちの力を最大限に引き出し、音楽解釈や表現を深めながらも、学生が自ら気づき、考え、表現する姿勢を育む指導を行っています。集中練習や当日の最終リハーサルを経て迎えた本番。会場は期待に満ちた観客でほぼ満席となり、熱気に包まれました。


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44215/221/44215-221-f0cbd985bb0474f0a5cfeb6fb2e2b9f5-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 1曲目は、「『エグモント』序曲 作品84」。ゲーテ原作の悲劇「エグモント」上演のためにベートーヴェンが作曲した10曲からなる劇音楽のうち、最初に演奏される作品です。穏やかな音色から情熱的な展開まで多彩な心情が鮮やかに描かれ、演奏者にとっても奏でる喜びを感じられる楽曲を、大阪芸術大学管弦楽団がドラマティックに演奏。聴衆の心を一瞬にしてつかみました。

<ソリスト・合唱団とともに熱演を繰り広げた名曲「第九」>
 続いて演奏されたのは、年末の風物詩としても知られる「交響曲第9番 ニ短調 作品125『合唱付き』」です。ベートーヴェンの最晩年の傑作で、聴覚障害など様々な難病に苦しみながらも宗教的精神性を追究した作品と言われています。137名もの大阪芸術大学混声合唱団が入場してスタンバイ。大友氏のタクトのもと厳粛で力強い第1楽章から始まり、第2楽章では疾走感に満ちたスケルツォ、第3楽章は美しい旋律がアダージョを織りなし、感動を深めていきました。
 第4楽章ではソリストも登場。ソプラノは大阪芸術大学演奏学科卒業生で同大学院博士前期課程修了の上野 舞氏、アルトは演奏学科特任教授で合唱指導も務めた永松 圭子氏、テノールは演奏学科講師の福井 雅志氏、バリトンは演奏学科長の三原 剛氏と、プロの声楽家として活躍する本学の卒業生や教員らが出演。ソリストと合唱の歌声が響き合い、誰もが耳にしたことのある「歓喜の歌」のクライマックスへと向かいました。
 声楽専攻だけでなくピアノコースやポピュラー音楽コースの学生たちも加わった大編成の合唱団は、ドイツ語歌詞を暗譜し、一体感と豊かな感情表現を両立。全員の心が一つになった歌声は、フェスティバルホールの大空間を震わせ、合唱もオーケストラも最高潮に達してフィナーレを飾りました。会場からは「ブラボー!」の掛け声と惜しみない拍手が響き、大きな感動の波が広がりました。
 「第九」は特別演奏会で4年に一度演奏される伝統があり、学生たちは在学中に必ずこの名曲を体験します。壮大な合唱付き交響曲を一流ホールで演奏することで、音楽に対する理解や意識も格段に向上。学生たちは、半年以上の練習の成果を本番で存分に披露し、次につながる確かな一歩を刻みました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44215/221/44215-221-adf0ad4f5f82bb9a1a81992ab1a13b61-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44215/221/44215-221-8a031cae3fa05f14b9a064449fb2680c-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44215/221/44215-221-e3600e1e17471f6284e6c0805a211df4-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■出演者のコメント
演奏学科 特任教授(声楽) 永松 圭子氏
 今回の特別演奏会ではソリストを務めると同時に、学生の合唱指導にも携わりました。ベートーヴェンの「第九」は、人生の苦悩を歓喜へと昇華させ、西洋音楽史上初めて声楽をオーケストラに取り入れた特別な作品です。学生たちとこの壮大な名作をフェスティバルホールで演奏できたことは大変光栄でした。ソリストとして舞台に立つ際は、自分の声だけでなく合唱やオーケストラと一体となり、作品に応えることを意識しています。後方から響く学生たちの合唱の力強さは、私自身にも大きなエネルギーを与えてくれました。


[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44215/221/44215-221-3606f1f8f891b912183f0b1f1fbb139d-333x417.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 特別演奏会では、学生たちは半年以上をかけて大曲の合唱に取り組みます。「第九」は、人生初の登山がエベレストに匹敵するほど大変な挑戦でした。初めてドイツ語で歌う上に、難易度の高い音域と長大な暗譜が求められるのです。しかし最初はとまどっていた学生たちも驚くほど変化し、特に3日間の集中練習で顔つきも変わって、響きに劇的な一体感が生まれました。彼らがその素直さと吸収力によって短期間で大きく成長していく姿は、教員として非常に頼もしかったです。指揮の大友直人先生も明確なプランで指導され、学生たちをさらに磨き上げてくださいました。

 クラシック専攻だけでなく、ポピュラー音楽を学ぶ学生も共に舞台に立つことは、大阪芸大ならではの特色であり、ジャンルを超えた大きな学びとなります。また、客席から卒業生が後輩を見守るなど、世代を超えた音楽のつながりも嬉しく思っています。この作品を大学時代に経験したことは、学生たちの一生ものの財産となるでしょう。全員が大学生という希少な編成の「第九」の若い力は、客席にも確かに届いたと感じています。平和な環境で今後もこのような演奏会を開催でき、未来へ続く文化の継承の一助になることを願っています。

演奏学科 声楽コース2年生 西木 くるみさん
 合唱団の一員として初めて歌った「第九」は、私にとって大きな学びの機会でした。当初は、経験も個性もバラバラな大人数メンバーで一つの方向性に向かっていく難しさを痛感。ソプラノパートでも、高音の技術や縦の軸を揃えるといった課題に直面しました。その中でも声楽専攻として仲間を導き、自分の音に責任を持つことを心がけて日々練習。先生方の熱心な指導のおかげで、完成形のイメージが明確になり、努力が着実に形になっていくのを実感できました。
 オーケストラやソリストと呼吸を合わせる中で次第に一体感が生まれ、音楽が厚みを増していく瞬間は、まるで無数の糸が織り重なって美しい布になるようでした。その過程を肌で感じながら歌えたことは、何よりの喜びです。また、プロのソリストの方々の表現力や姿勢に間近でふれられたのも勉強になりました。舞台は一度きり、お客様との出会いも一期一会。それをあらためて認識し、本番では、その場限りの仲間と生み出す音楽の尊さを深く感じることができました。
 大阪芸術大学を選んだ理由は、自由な学びの環境や、分野を超えた共同制作の機会、そして学生たちのいきいきとした姿に惹かれたからです。三原剛先生の温かな人柄を心から尊敬しており、先生のような人間性を備えた演奏者になることが私の目標です。これからも探究心を失わず、足りない部分は努力で補い、チャレンジする時は全力を尽くしたい。「やりたいことに正直に、今できる最大限の努力を」というモットーを胸に、音楽と真摯に向き合い続けます。

演奏学科 管弦打コース 4年生(オーボエ) 青山 ひびきさん
 今回の演奏会は、4年間の大学生活での特別な節目として、かけがえのない経験になりました。「エグモント序曲」を初めて聴いた時、映画音楽のような力強さに心を奪われ、セカンドオーボエとしてハーモニーを支える役割を担当。調べを美しく仕上げていく過程がとても楽しく、仲間と一緒に音楽をつくりあげていく幸せをかみしめました。
 一方、ファーストオーボエを任された「第九」は、これまでで一番難しく大変な挑戦でした。第2楽章の長いソロにはスタミナと集中力が求められ、全体で70分もの演奏は全力疾走のマラソンのよう。技術はもちろん体力や精神力も鍛えられ、練習を重ねる中でアンサンブル力や表現力が確実に成長したと感じています。先生方から「もっと歌って」「フレーズに山を作って」という指摘が実践に結びつく理論的アプローチを学び、音楽を分析的に見つめ直す視点を得られたことも収穫でした。
 本番では、合唱とオーケストラが一体となるフィナーレで、演奏できる喜びと感謝が胸にこみあげ、目頭が熱くなりました。両親に聴いてもらえたことも嬉しく、「やり切った」という解放感と「まだ終わってほしくない」という複雑な感情が入り混じりました。フェスティバルホールという素晴らしい会場で「第九」を演奏できたことは私にはもったいないほどの経験ですが、「これで最後にはしない、必ず演奏家としてここに帰ってくる」と強く決意。卒業後はフリーランスとして活動を続け、この舞台で培ったものを力にして、さらに精進していきたいと思います。
■開催概要
タイトル :「大阪芸術大学 特別演奏会 2025 ~あなたに贈る特別なコンサート~」
日時   :2025年12月4日(木)
会場   :フェスティバルホール
主催   :学校法人塚本学院
※出演者の詳細は以下URLよりご覧いただけます。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000205.000044215.html

プレスリリース提供:PR TIMES
page top