京都大学、潰瘍性大腸炎の理解と根治を目指す研究報告イベント開催

「話せる、聞ける、つながれる」患者・家族・支援者と医師が直接交流



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2026年4月8日
報道関係各位
京都大学医学部附属病院 消化器内科
潰瘍性大腸炎治療薬開発プロジェクト

寛解から「根治」へ――新たな時代が見えてきた潰瘍性大腸炎治療

京都大学医学部附属病院、革新的治療法の研究進展を発表
~患者・家族・社会とつながる報告・交流イベントを開催~
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が生じ、腹痛や下痢、血便などの症状を繰り返す原因不明の疾患です。日本では患者数が年々増加し、現在では約31.7万人がこの病気と向き合っています。
近年、治療は大きく進歩し、免疫抑制剤や生物学的製剤の登場によって「寛解(症状が落ち着いた状態)」を目指すことが可能となりました。しかしながら、これらはあくまで症状を抑える対症療法であり、病気そのものを根本から治す「根治」には至っていません。患者さんは再燃の不安を抱えながら、生涯にわたり治療を継続する必要があります。
また、「いつ悪化するかわからない」という不安は、日常生活や就労、外出に影響を及ぼし、ご本人だけでなくご家族にも大きな影響をもたらしています。
こうした中、潰瘍性大腸炎の「原因そのもの」に迫る研究が、新たな局面を迎えています。

多くの患者で検出される「自己抗体」を発見

根治につながる新たな病態仮説へ
京都大学医学部附属病院 消化器内科の研究グループは、長年にわたる研究の成果として、2021年、潰瘍性大腸炎患者の約92%において、特定のタンパク質「インテグリンαvβ6」に対する自己抗体(抗インテグリンαvβ6自己抗体)が存在することを明らかにしました。
この発見は、潰瘍性大腸炎の発症において、この自己抗体が重要な役割を担っている可能性を示唆するものであり、「なぜ発症するのか」という長年の課題に新たな光を当てるものです。
本研究グループは、この自己抗体こそが病気の鍵であるという新たな病態仮説のもと、さらなる研究を進めています。

診断から治療まで――根治を見据えた包括的アプローチ

本研究では、診断と治療の両面から革新を目指しています。
まず診断領域では、この自己抗体を測定する世界初の診断キットを開発しました。本キットは、国内の抗体診断薬メーカーである株式会社医学生物学研究所(MBL)との共同開発、および国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援のもと実現したものです。2022年より研究用試薬として利用可能となり、現在は欧米での使用が開始されています。日本国内においても、薬事承認および保険適用を目指した取り組みが進められています。
さらに治療領域では、「抗インテグリンαvβ6自己抗体」を産生する特定の免疫細胞のみを標的とする新規治療法の開発を進めています。このアプローチにより、従来のように免疫全体を抑制するのではなく、より選択的かつ副作用の少ない治療の実現が期待されています。
これらの研究は、「薬に頼り続けるのではなく、病気そのものを治す」――すなわち根治の実現に向けた大きな一歩となるものです。

研究の“いま”を伝え、つながる場を創出

「京都大学 潰瘍性大腸炎治療薬研究 報告・感謝イベント2026」を開催
京都大学潰瘍性大腸炎治療薬開発プロジェクトでは、これらの研究の進捗を広く社会に共有し、患者さん・ご家族・支援者の皆さまと直接つながる機会として、以下のイベントを開催いたします。

イベント概要

イベント名:京都大学 潰瘍性大腸炎治療薬研究 報告・感謝イベント2026
― 話せる、聞ける、つながれる ―
日時:2026年5月17日(日)13:30~17:00(受付開始 12:45)
会場:京都大学 芝蘭会館 山内ホール https://www.med.kyoto-u.ac.jp/facilities/shiran/access/
対象:潰瘍性大腸炎患者さんやご家族・ご友人、研究への支援者の方など(どなたでも参加可能)
参加費:無料
定員:150名
※会場準備の都合上、事前申込をお願いいたします。
(5月15日(金)12:00まで、または定員に達し次第受付終了)
申込:こちらのGoogleフォームより https://forms.gle/ubHewtFP1UJ2Ekfz7

当日の注意事項

1. 会場へのお食事の持ち込みはご遠慮ください。
2. 本イベントでは、後日配信のため講演の録画、ならびに記録・広報目的での写真撮影を行います。
  また、メディアによる取材が入る場合があります。事前・事後アンケートの内容を使用する場合も
  ございますが、いずれも個人が特定される形での撮影・掲載・利用はいたしません。
3. 講演内容に関する資料を配布予定です。必要に応じて、筆記用具をご持参ください。
4. イベント中の写真撮影・動画撮影・録音は、他の参加者のプライバシー保護のためご遠慮いただいて
  おります。ご理解とご協力をお願いいたします。
5. 体調に応じて、途中でお席を外したり、会場の出入りをしていただいても問題ありません。
  ご無理のない範囲で、安心してご参加ください。

主なプログラム

■ 治療法・治療薬開発の進捗報告
  京都大学医学部附属病院 消化器内科 医師 塩川雅広
  根治を目指す研究の現在地と今後の展望をわかりやすく解説
■ 抗インテグリンαvβ6自己抗体測定キットの紹介
  同 医師 桒田威
  測定の仕組みや検査の様子を動画とともに紹介
■ 特別ゲスト講演 鈴井貴之氏
  「視点(拠点)を変えるだけで見える幸福
    ~病気というネガティブになりがちなものを前向きに捉える方法~」
■ 医師と参加者による質問・交流会
  研究者・臨床医が参加し、診断・治療・研究について直接対話できる機会を提供
本研究は、患者さんのご協力と寄付によるご支援、そして多くの方々の応援によって
支えられています。
本イベントは、その感謝をお伝えするとともに、潰瘍性大腸炎に関わるすべての方々が
「知り、つながり、前に進む」ための場となることを目指しています。

イベントに関するお問い合わせ、及び 取材に関するお問い合わせ先

京都大学大学院 医学研究科 消化器内科
潰瘍性大腸炎治療薬開発プロジェクト 
担当:山口、大澤  メールアドレス:uckifu@kuhp.kyoto-u.ac.jp

※ ご取材申込及びお問い合わせについては、以下までご連絡ください。
京都大学医学部附属病院消化器内科 潰瘍性大腸炎 治療薬開発プロジェクト 広報サポート
(株式会社フルハウス 関西支社内) 
担当:太田 080-4812-5645 i.ota@fullhouse.jp
   栗山 080-9091-3309 h.kuriyama@fullhouse.jp
※ ご取材にあたってのお願い
参加者のプライバシー保護のため、参加者の顔が認識できる写真は掲載しない前提での
ご取材をお願いいたします。参加者のご取材を希望の場合は、一度ご相談ください。

登壇メンバー紹介

■ 塩川 雅広 (しおかわ まさひろ)
  京都大学医学部附属病院 消化器内科 病院講師
  研究テーマ:難治癌・難病の病態解明、診断・治療法研究
  研究グループでの役割:研究の統括、本プロジェクトでは責任者として力を尽くし活動
■ 桒田 威(くわだ たけし)
  京都大学医学部付属病院 消化器内科 特定病院助教
  抗インテグリンαvβ6自己抗体を見つけ、塩川医師とともに論文発表
■ 岡部 誠(おかべ まこと)
  京都大学医学部附属病院 消化器内科 特定病院助教
  抗インテグリンαvβ6自己抗体の全国調査の結果を論文発表
  京大消化器内科のIBDグループのリーダーとして、臨床と研究に従事
■ 北本 博規(きたもと ひろき) 
  京都大学医学部附属病院 消化器内科 医員
  京大消化器内科のIBDグループのサブリーダーとして、臨床と研究に従事
■ 村本 雄哉(むらもと ゆうや)
  京都大学医学部附属病院 消化器内科 医員
  抗インテグリンαvβ6自己抗体の小児IBD患者での役割について論文発表
■ 特別ゲスト:鈴井 貴之(すずい たかゆき) 
  タレント・演出家
  全国的にも知られるバラエティ番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ) の企画・出演。
  番組内では『ミスター』の愛称で親しまれる。舞台演出、映画・ドラマの監督としても活動中。

参考資料

京都大学医学部附属病院消化器内科  胆膵グループ 
主に、消化器領域の難病(潰瘍性大腸炎、原発性硬化性胆管炎)や難治癌(膵癌、胆道癌)などの患者さんの診療を行いつつ、並行して、病態解明、診断薬・治療薬開発研究も行う。
さらに、2022年、研究内容を実際の現場に臨床応用するためのベンチャー企業、Link Therapeutics株式会社が京都大学内に設立。難病根治の早期実現を目指して、皆で研究に取り組んでいる。
・京都大学医学部附属病院消化器内科 ホームページ
 https://gastro.kuhp.kyoto-u.ac.jp/
・潰瘍性大腸炎治療薬プロジェクト ホームページ
 1. https://www.nanbyou97-cure.net/lp01/index.html 
 2. https://www.nanbyou97-cure.net/
・潰瘍性大腸炎治療薬開発プロジェクト 公式X(旧Twitter)
 https://x.com/uckifu_kyoto_u
・Link Therapeutics株式会社 ホームページ
 https://www.link-therapeutics.com/

プレスリリース提供:PR TIMES
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