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ニュートリノって何?東大宇宙線研究所がわかりやすく解説

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東京大学宇宙線研究所(ICRR)
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  • スーパーカミオカンデ
 10月6日、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章氏が2015年のノーベル物理学賞を受賞した。梶田氏はニュートリノに質量があることを発見し、素粒子物理学を進展させたことが評価された。注目を集める「ニュートリノ」とは一体何だろうか。東京大学宇宙線研究所(ICRR)は、Webサイトでニュートリノについてわかりやすく説明している。

 ニュートリノが考え出されたのは、1930年のこと。東京大学宇宙線研究所Webサイト「スーパーカミオカンデ」によれば、オーストリアの物理学者パウリが原子核が出す放射線(ベータ線)のエネルギー分布を研究していると、エネルギーがどこかへ消えてしまうことをどう説明すべきか悩んだ。パウリはそこで、仮に考えた粒子を「ニュートロン」と呼んだ。これが、ニュートリノ発見の第一歩だった。

 実際にニュートリノが発見されたのは、1956年のこと。アメリカの物理学者ライネスらは、原子炉から生まれるニュートリノを捕まえることに成功した。その後、世界的にニュートリノの研究が活発に行われるようになり、1996年には世界最大、世界最高精度のニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ(SK)」が完成した。

 ニュートリノの観測装置「スーパーカミオカンデ」とは、水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置のこと。東京大学宇宙線研究所によれば、スーパーカミオカンデ実験の目的のひとつは、太陽ニュートリノ、大気ニュートリノ、人工ニュートリノなどの観測を通じて、ニュートリノの性質の全容を解明すること。ニュートリノは数十年前に発見され、ニュートリノ研究は今、「科学の最前線」になっているという。

 研究が重ねられるうち、ニュートリノを研究するスーパーカミオカンデグループは長らく「質量を持たない粒子である」と考えられてきたニュートリノに重さがあることを世界で初めて発見。グループの研究では、2002年に小柴昌俊氏がニュートリノ研究への貢献を認められノーベル物理学賞を受賞した。小柴氏に続き、2015年は梶田隆章がニュートリノに質量があることを発見し、ノーベル物理学賞受賞に至った。

 東京大学宇宙線研究所が開設するWebサイト「スーパーカミオカンデ公式ホームページ」や同研究所の「研究所紹介」では、誰にでもわかりやすく、やさしい文章でニュートリノについて紹介している。

 東京大学宇宙船研究所Webサイト「研究所紹介」で紹介されている項目は、それぞれ「ニュートリノってなに?」「ニュートリノの不思議さ」「ニュートリノのつかまえ方」の3つ。梶田氏の受賞で研究に興味を持った人や、初めてニュートリノに触れる人にとってわかりやすい説明がなされている。そのほか、同Webサイト内ではニュートリノ研究に関する最新情報の掲載やピックアップギャラリーを開設している。

 スーパーカミオカンデが1996年に実験を開始してから約20年。今後のスーパーカミオカンデ実験には、更なる注目が集まりそうだ。
《佐藤亜希》

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