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株式会社えほんの杜より 2025年3月21日発売
【話し方・伝え方はとても大切だけど、学校で教えるのは難しい現実がある】
──藤井貴彦さんは、本書が児童書初監修ですよね。
藤井:そうですね。微力ながら子どもたちにお伝えできることがありましたら、と思いまして。今回、このような機会(本書の発売)を頂けましたことを感謝申し上げます。
──話し方や伝え方を子ども時代から学ぶことの大切さは、どこにあると思いますか?
藤井:伝え方や、話し方には正解がありません。最終的に相手の心に訴えかけるものがあれば、それが正解といえるかもしれません。
正解がわかりにくいから、小学校で教えるにもハードルは高くなります。
ですが、言葉の伝え方や選び方かといったコミュニケーション能力は、人間力の基礎となるもので、最も大切なことのひとつです。
言葉の選び方、話し方でその人自身がつくられます。
さらには、人間関係にも影響を及ぼします。
結果的に、人生の幸福度にも関係してくると思います。
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藤井貴彦アナウンサー
──学校の授業で教えることが難しいからこそ、本書で少しでも伝えられると素晴らしいですね。
藤井:そうですね。そう思います。
読者が10歳くらいのお子さんだと想定すると、10年後くらいに「話し方」と「伝え方」の本当の意味での大切さを実感していただく感覚でもいいと思います。
そのときに備えて、しっかりと準備をしていただきたい。本書がそのきっかけになれば嬉しいです。
──本書を監修する際、藤井さんが気をつけたことはございますか?
藤井:どなたにでも気軽にできることを、多めに伝えたつもりです。
自分が10歳だった当時を思い出して、やろうと思えばやれたというレベルのものをお伝えしたつもりです。
実践しやすいものを皆さんに提供できればと思って監修させていただきました。
──本書で紹介している「実況ごっこ」や「黒目を見て話す」などは、かなり実践的ですよね。
藤井:ありがとうございます。あれはお子さんでも無理なくできますし、効果もあるかと思います。アナウンサー学校の授業などでも登場することがある手法です。
──楽しみながら学べそうですね。
藤井:そう言っていただけると嬉しいです。
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【10歳から話し方について考える意味とは?】
──子ども時代から「話し方」や「伝え方」に関して考える習慣がある人は、少ないのが現実だと思いますが、子ども時代に身についてしまった悪い話し方の癖は、大人になっても影響を及ぼすと思いますか?
藤井:個人差もあると思いますが、影響が残ってしまうこともあると思います。
話をしている本人はあまり気にしていなくても、どんな話し方をするか? によって周囲の方々は、その人のイメージを作り上げている一面はあると思います。
さらに注意しなければいけないのが、幼い頃はどんな話し方をしていても、無邪気でカワイイと評価されますが、ちょうど10歳くらいから徐々に社会性が求められる分岐点にさしかかるとも考えられます。
たとえば、15歳になっても小学生2年生のような話し方をしていたら、「えっ」と思われてしまう、シチェーションもあるかと思います。
人間は、いつかは「話し方」と向き合うときがきます。話し方は社会性の一要素ですから。
──社会性と話し方の関係は深いのですね。
藤井:関係性は深いと思います。
私は職業柄、大学生に「アナウンサーになりたいのですが、何を心がければいいですか?」という、質問をいただくことが多いのですが、そのときの私の答えのひとつが「自分より年上の方と働いて下さい」です。
年上の方は、多くの優れた言葉の蓄積を持っています。そうした方々と働かせていただくと、自然と社会性が身につきます。社会性が身につくと、話し方も自然と洗練されます。
これこそが社会性と話し方の関係です。
たとえアルバイトでも、信頼されるような仕事ができるようになれば、自然とアナウンサーへの道は近づいてきます。
そして一度身についた社会性は一生消えませんし、日々アップデートされます。
──社会性はとても大切なのですね。
藤井:社会性を意識しはじめる分岐点が、ちょうど10歳頃かもしれません。10歳というと、あと数年後には社会性が求められる年齢にさしかかりますからね。
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【テクニック? 心? 話し方の本質とは】
──上手に話しているのに、心に響かない人と、口下手だけれど言葉に重みがある人がいると思います。この違いはなんだと思いますか?
藤井:言葉は、最終的には気持ちや魂を込められるかで決まります。
テクニックから出た言葉と、心から出た言葉が、表面上、同じだったとしたら、心から出た言葉の方が絶対に伝わります。
私も若手だった頃、アナウンサーとしての言葉のテクニックは持っていたのですが、当時は、まだ心の入れ方がわかっていませんでした。
先輩アナウンサーと同じことを話しているのに、先輩アナウンサーはなぜあんなにも人の心を揺さぶってつかめるのか? そのジレンマを抱えていた時代もありました。
─藤井さんにもそのような時代があったのですね。
藤井:人を感動させるのはテクニックではありません。
テクニックの裏にある情熱みたいなものが足りないと、どれだけ言葉を重ねても、相手の表情を変えることはできません。相手の心には届きません。
テクニックの部分だけで押し進めていくと、必ず壁にぶつかります。
どうやってその壁を乗り越えるか? そこが情熱だと私は信じています。
──大切なのは心と情熱ですね。
藤井:痛みや苦しみを感じなければ、相手の立場には立てません。私も被災地に行ってレポートをすることがあります。
私がレポートをする上で大切にしているのは、私の言葉で誰かの心を動かせるのかという点です。
「誰かの心を動かすには、こんな表現で足りているのか」ということを常に考えてきました。
そのためには悲しい現場も多く経験しなければならなかったのですが、その経験から得た知識や学びを、これからを担う子どもたちに少しでも伝えられればと思って、本書を監修させていただきました。
──本書が、単なる話し方のテクニック本になっていないのは
藤井さんのそうした思いがあるからですね。
藤井:そう言っていただけますと光栄です。
話し方のテクニック部分を教える本はたくさんあると思います。
しかしそのテクニックをテコのように利用して、人間性を成長させる方法を提示する本は、あまりないのでは? と感じていました。
本書『10歳から考える 伝える言葉』では、そのあたりをお伝えできれば、と思いながら、本書を監修させていただきました。
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イラスト:キタハラケンタ
──最後に、読者である子どもたちにどんな大人に成長してもらいたいですか?
藤井:みなさんは、いずれは大学に行ったり、社会人になったりするかと思いますが、自分が属する集団の中心を担える大人に成長してほしいです。
コミュニケーションは人を繋げるためのツールです。
自らのコミュニケーション力を存分に生かして、ご自分が所属する集団を少しでも明るく、幸せにしてもらいたいです。
それは一朝一夕にはいかないかもしれませんが、本書を読んでくれたお子さんたちが、その起点となれる人に成長してほしいです。
本書を読んでコミュニケーションを心から理解して楽しめる人が、一人でも多く育ってくれたら、こんなにうれしいことはありません。
そういう人が増えたら、日本はもっといい国になると思います。
日本をこれから素敵な国にするのは、今10歳前後のお子さんたちです。
読者のみなさま、未来の日本を宜しくお願いします。
2025年3月21日発売
『10歳から考える 伝える言葉』
監修/藤井貴彦
発売/株式会社えほんの杜
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プレスリリース提供:PR TIMES