「起立性調節障害」病名の認知度は9割を超えるも「詳しく知らない」層が大半

身体の病気と知れば9割以上の保護者が「接し方が変わる」と回答――保護者167人意識調査



中高生の約10人に1人が発症すると言われる「起立性調節障害(OD)」。朝起きられない、立ちくらみがするといった症状が特徴ですが、周囲からは「夜更かしのせい」「気合いが足りない」と誤解されやすく、当事者の子どもたちが精神的に追い詰められるケースが後を絶ちません。一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、未就学児~高校生の子どもを持つ保護者167名を対象に「起立性調節障害に関する意識調査」を実施しました。
調査の結果、病名の認知度は9割を超えているものの、詳細な仕組みまでの理解にはまだ差があることが判明。一方で、この症状が「身体の疾患」であることを知ることで、9割以上の保護者が子どもへの接し方を前向きに変えたいと考えている実態も明らかとなりました。

調査背景

起立性調節障害(OD)は、自律神経の機能不全によって血圧調節がうまくいかなくなる「身体の病気」です。しかし、その症状が午前中に強く現れ、午後には回復するという特性から、周囲には「学校をサボっている」「怠けている」と映ってしまうことが多々あります。本調査では、保護者が子どもの“朝の不調”をどのように捉えているのか、また病気への理解が深まることで接し方にどのような変化が生まれるのかを明らかにし、社会全体で子どもを支える環境づくりの必要性を提示するために実施しました。

調査サマリー

- 「名前は知っているが詳細は不明」が約7割。 病名の認知度は9割を超えるが、内容まで詳しく知る人はわずか23.4%
- 「朝起きられない=生活習慣の問題」と捉える保護者が31.1%。 「病気の可能性」を真っ先に考える人は2割強に留まる
- 身体の病気だと理解すれば、94%の保護者が「接し方が変わる」と回答。 正しい知識が、子どもへの心理的圧迫を防ぐ可能性を示唆
- 社会全体・教育現場での周知を望む声が約8割。 家庭内だけでなく、学校や社会全体での理解促進が急務

詳細データ

Q1:「起立性調節障害(OD)」という病名を知っていますか?
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- 聞いたことはあるが詳しくは知らない:67.1%
- 内容も含めてよく知っている:23.4%
- まったく知らない:9.6%

→ 病名自体の認知度は90.4%と非常に高いものの、その具体的な内容まで理解している層は約4人に1人に留まります。「名前は聞いたことがあるが、実態はよくわからない」という層が大多数であることがわかります。
Q2:起立性調節障害について知っていることをすべて選んでください
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- 朝起きられないのが主な症状である:24.9%
- 立ちくらみや頭痛も症状に含まれる:17.7%
- 思春期の子どもに多い:15.9%
- 自律神経の機能不全による身体疾患である:15.3%
- 大人にも起こりうる:11.3%
- その他:14.9%

→ 「朝起きられない」という代表的な症状は浸透していますが、それが「自律神経の機能不全」という身体疾患であることや、医療機関での治療が可能であることへの認識はまだ十分とは言えません。
Q3:お子さんや身近な子どもが「朝どうしても起きられない」と訴えたら、まず最初にどう思いますか?
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- 夜更かしなど生活習慣の問題だと思う:31.1%
- 学校に行きたくない理由があると考える:25.3%
- 病気の可能性を考える:22.9%
- 思春期特有の一時的なものだと思う:14.0%
- 怠けているだけだと思う:4.6%
- わからない:2.1%

→ 多くの保護者が、まずは生活習慣や心理的状況など、身近な要因から解決の糸口を探そうとしているのが現状です。こうした日常的な視点に加えて、「病気の可能性」という選択肢が自然に共有される社会環境が求められています。
Q4:起立性調節障害が「身体の病気」であると知ったら、朝起きられない子どもへの接し方は変わると思いますか?
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- 大きく変わると思う:52.7%
- やや変わると思う:41.3%
- あまり変わらない 3.6%
- 変わらない:1.2%
- すでに知っていたので変わらない:1.2%

→ 「大きく変わる」「やや変わる」を合わせると94.0%に達しました。病気であるという認識さえあれば、保護者は子どもを責めるのではなく、適切なサポートに回れることがデータから実証されました。
Q5:起立性調節障害について、もっと情報が広まるべきだと思いますか?
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- 社会全体で認知を広めるべき 45.5%
- 学校・教育現場でもっと周知すべき 31.7%
- 保護者向けの情報発信を増やすべき 19.8%
- よくわからない 2.4%
- 現状で十分だと思う 0.6%

→ 97%以上の方が、現状の認知度では不十分であると感じています。特に「社会全体(45.5%)」や「学校現場(31.7%)」といった、家庭の外での理解を求める声が強く、個人の努力だけでは解決できない社会課題として認識されていることがわかります。
Q6:起立性調節障害の認知を広めるために、どのような情報発信が有効だと思いますか?
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- 学校での保護者向け説明会・配布資料:19.6%
- テレビ・ニュース番組での特集:17.5%
- SNS(Instagram・X・TikTokなど)での発信:10.5%
- 教員向けの研修・勉強会:10.3%
- 医師・専門家によるWeb記事やコラム:9.2%
- その他:32.9%(YouTubeなどの動画コンテンツ:9.0%、漫画やイラストでわかりやすく伝えるコンテンツ:8.1%、自治体の広報・健診時の案内:7.9% など)

→ 最も有効とされたのは「学校からの情報発信(19.6%)」でした。次いで「テレビ(17.5%)」が僅差で続き、公的機関やマスメディアを通じた信頼性の高い情報提供が、正しい理解を広めるために期待されています。

調査結果のまとめ

今回の調査により、起立性調節障害という「病名」は普及しているものの、その「実態」への理解が追いついていない現状が明確になりました。多くの保護者が、朝起きられない原因を本人の意思や生活習慣に求めてしまいがちですが、それが「身体の疾患」であると認識されれば、9割以上が接し方を変えたいと考えています。子どもたちが「怠けている」という誤解によって傷つき、二次的な精神疾患を抱える前に、正しい知識を社会に広めることが何より重要です。

一般社団法人 起立性調節障害改善協会のコメント

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朝、何度起こしても起きられない子どもに対し、つい声を荒らげてしまう保護者の方は少なくありません。しかし、本調査結果が示す通り、それが自律神経のトラブルによる「病気」だと分かれば、寄り添う気持ちが生まれます。起立性調節障害(OD)の子どもたちを最も苦しめるのは、症状そのものよりも、周囲からの「怠けている」「甘えている」などという視線です。今回の調査で、情報発信の重要性が改めて示されました。私たちは今後も、学校現場や自治体と連携し、子どもたちが安心して療養し、笑顔で過ごせる社会を目指して活動を続けてまいります。

調査概要

- 調査主体: 一般社団法人 起立性調節障害改善協会
- 調査期間: 2026年3月9日~2026年3月12日
- 調査対象: 全国の未就学児から高校生の子どもを持つ保護者
- 調査方法: インターネットによるアンケート調査
- 有効回答数: 167名


プレスリリース提供:PR TIMES
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