放射性物質による食材汚染、主婦の7割が懸念

 パルシステム生活協同組合連合会は10月11日、主婦を対象に行った「家族の食卓に関する調査」の結果を公開した。

生活・健康
家族で食卓を囲む回数(単一回答形式)
  • 家族で食卓を囲む回数(単一回答形式)
  • 3月11日の震災後、家族で食卓を囲む回数の変化
  • 食事中は常にテレビがついている(単一回答形式)
  • 自分自身、食事中に携帯電話を触ることが多い(単一回答形式)
  • 食卓にコンビニの惣菜を出すことが多い(単一回答形式)
  • 家族の食事の残り物をすべて食べてしまう(単一回答形式)
  • 放射性物質による汚染を気にしている食材(複数回答形式)
  • 食材の放射性物質検査の結果において、 放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルで検出された場合、その食材を食べることに対して抵抗があるか(単一回答形式)自分自身が食べる場合
 パルシステム生活協同組合連合会は10月11日、主婦を対象に行った「家族の食卓に関する調査」の結果を公開した。

 調査対象は、ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする全国の20歳~59歳の主婦で、9月14日~21日にインターネット調査(モバイルリサーチ)を実施、有効回答数は1,000サンプル(有効回答母数から1,000サンプルを抽出)。

 全回答者(1,000名)に対し、3月11日の震災後、家族で食卓を囲む回数に変化があったか、朝と夜のそれぞれについて聞いた。まず、朝食では、震災後で「毎日必ず」が32.6%(震災前32.0%)、しかし、「週1~2日程度」(25.0%)と「それ以下の頻度」(25.1%)という回答も多く、約半数が食卓に集まるのは「週2日以下」という結果となった。夜に家族で食卓を囲む回数では、震災後で「毎日必ず」42.7%(震災前41.8%)で、朝に食卓を「毎日必ず」(32.6%)よりも10.1ポイント高くなってはいるが、震災前と震災後では、朝・夜ともにほぼ変わらない状況だった。

 家族の食卓の様子について、「あてはまる」と「あてはまらない」をみると、「食事中は常にテレビがついている」では「あてはまる」82.6%、「あてはまらない」17.4%となり、8割強の食卓で食事中にテレビをつけていることがわかった。小学生の子どもがいる主婦(230名)では、「あてはまる」が72.6%と、小学生の子どもがいない主婦(770名)の85.6%よりも13.0ポイント低くなっている。

 「自分自身、食事中に携帯電話を触ることが多い」では、「あてはまる」21.5%、「あてはまらない」78.5%となった。年代別にみて「あてはまる」との回答が高かったのは、20代の主婦で30.8%。

 「食卓にコンビニの惣菜を出すことが多い」では「あてはまる」9.1%、「あてはまらない」90.9%となった。フルタイム勤務の主婦では「あてはまる」が12.0%と、1割強がコンビニ惣菜を食卓に並べることが多いと回答した。

 「家族の食事の残り物をすべて食べてしまう」では、「あてはまる」38.6%、「あてはまらない」61.4%。小学生の子どもがいる主婦では「あてはまる」が46.1%と、小学生の子どもがいない主婦の36.4%よりも9.7ポイント高くなっている。

 放射性物質による汚染を気にしている食材を複数回答形式で聞いたところ、高い順に「野菜(葉物)」(51.6%)、「魚類」(47.8%)、「牛肉」(44.8%)、「お米」(41.8%)、「野菜(根菜類)」(38.4%)となった。「特に気にしているものはない」との回答は31.1%となり、約7割の主婦が放射性物質による汚染を気にしていることがわかった。

 食材の放射性物質検査の結果において、放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルで検出された場合、その食材を食べることに対して抵抗があるか、「自分自身が食べる場合」、「夫が食べる場合」、「子どもが食べる場合」それぞれについて聞いた。

 まず、「自分自身が食べる場合」に「抵抗がある」と回答したのは39.5%、「抵抗がない」は37.9%となった。年代別にみると、年代が低いほど「抵抗がある」との回答が高く、20代48.4%、30代41.6%、40代34.8%、50代33.2%となっている。

 次に、「夫が食べる場合」では、「抵抗がある」40.9%、「抵抗がない」33.8%。年代別にみると、「自分自身が食べる場合」と同様に年代が低いほど「抵抗がある」との回答が高く、20代51.2%、30代42.4%、40代36.0%、50代34.0%となった。

 「6歳以下の未就学児」、「小学生」、「中学生以上」の子どもがいる主婦に対し、それぞれの子どもが食べる場合を聞いたところ、「抵抗がある」と回答した割合は、「子ども(6歳以下の未就学児)が食べる場合」では87.5%、「子ども(小学生)が食べる場合」80.9%、「子ども(中学生以上)が食べる場合」64.7%となり、子どもの年齢が低いほど「抵抗がある」との回答が高くなった。
《前田 有香》

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