村上春樹原作アニメ映画「めくらやなぎと眠る女」7/26公開

村上春樹原作の初の長編アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』が、7月26日より全国公開されることが決定した。これに伴い、日本版ビジュアルと予告映像がお披露目。さらに、村上との共著もある米文学者で翻訳家の柴田元幸よりコメントも届いた。

趣味・娯楽 その他
アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』日本版ビジュアル
  • アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』日本版ビジュアル
  • 「村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解」日本放送出版協会(著/文)村上 春樹(著/文)NHK出版(著/文)
  • 「Birthday girl」村上春樹 出典:アマゾン

村上春樹原作の初の長編アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』が、7月26日より全国公開されることが決定した。これに伴い、日本版ビジュアルと予告映像がお披露目。さらに、村上との共著もある米文学者で翻訳家の柴田元幸よりコメントも届いた。


村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解
¥1,188
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)


『めくらやなぎと眠る女』は、村上春樹による『かえるくん、東京を救う』、『バースデイ・ガール』、『かいつぶり』、『ねじまき鳥と火曜日の女たち』、『UFO が釧路に降りる』、『めくらやなぎと、眠る女』の6つの短編を、音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデスが翻案した長編アニメ映画だ。
大地震によって、人生に行き詰まっていることすら気づいていなかった人々が、自己のなかの真実に気づき、目覚めていく。あるものはかけがえのない出会いを、あるものは決定的な別離を体験する。フォルデス監督が「言葉にならないほど繊細で、想像を超えるほど奥深い感情、そんな感情を掻き立てる小説を使わないことなど考えられなかった」と語る6つの短編を再構成した本作には、それぞれの短編のもつ美しさやリズムが失われることなく一つの流れの中で生きている。

このたび公開された日本版ビジュアルは、原作読者からも非常に人気の高い“かえるくん”を軸に、小村、片桐、キョウコら登場するキャラクターが内包されたもの。かえるくんに寄り添う猫(ファンにはおなじみの“ワタナベノボル“)にも注目だ。さらに予告編では、音楽や絵画などさまざまなアートに精通するフォルデス監督ならではの感性で、日常からシームレスに非日常に導かれていく本作の魅力の一端を垣間見ることができる。

「平凡な日常世界において、現実と内面の両方で起こった劇的な出来事によってその世界が揺るがされるちょっとマジカルな物語を、独自の方法で語りたかったのだ。マジックリアリズム的世界観でこの精神生活を見せるには、アニメーションは完全な手法だと感じている。なぜなら全てを一から作り直す必要があり、それが現実とのずれを生みだすからだ。このずらしと転移の必要性が私の監督としてのアプローチには不可欠なのだ」と監督が語る通り、アニメーションだからこそ実現できた“日本“の物語となっている。なお予告編には、村上との共著でも知られる米文学者で翻訳家の柴田元幸から寄せられたコメントも収録された。

村上春樹原作の初の長編アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』は、7月26日よりユーロスペースほかにて全国公開される。

<以下、コメント全文掲載>


柴田元幸(米文学者・翻訳家)


どんな物語も映画も多かれ少なかれ、現実と想像、外界と内面、現(うつつ)と夢とのあいだにいつのまにか建てられてしまった門を開けてくれる装置であるわけだが、この映画はその役割をとりわけしなやかに、深く軽やかに果たしてみせる。


バースデイ・ガール
¥1,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

『めくらやなぎと眠る女』
7月26日(金)ユーロスペースほか全国ロードショー
監督・脚本:ピエール・フォルデス、原作:村上春樹((「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFO が釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」)
声の出演:ライアン・ボンマリート、ショシャーナ・ビルダー、マルセロ・アロヨ、スコット・ハンフリー、アーサー・ホールデン、ピエール・フォルデス
2022/109分/フランス、ルクセンブルク、カナダ、オランダ合作
原題:「Saules Aveugles, Femme Endormie」/英語題:「Blind Willow, Sleeping Woman」
配給:ユーロスペース、インターフィルム、ニューディアー、レプロエンタテインメント

村上春樹原作「めくらやなぎと眠る女」7月26日公開!“かえるくん”ら描いた日本版ビジュアル&予告もお披露目

《仲瀬 コウタロウ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top