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【NEE2015】子どものネット利用は禁止・規制から育てる段階へ

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5人の登壇者
  • 5人の登壇者
  • コーディネーターの桑崎氏
  • モバイルとネットワークの変遷
  • ネット上のいじめへの対応(文部科学省)
  • 普及啓発資料
  • 子どものための情報モラル育成プロジェクトのロゴ
  • ネットモラル検定の結果
  • ネット利用状況
 New Education Expo 2015(東京会場は6月4日~6日、東京ファッションタウンで開催)のセミナーにおいて、5人の登壇者による子どもたちへの情報モラル教育の事例紹介と今後の在り方が示された。ネット利用は禁止・規制するよりも、トラブルを未然に防ぐ教育が重要だという。

 6月6日に行われたセミナー「スマホ、SNS時代のネット対応力育成の秘訣!~児童生徒のネット利用は禁止と規制から育てる段階へ~」では、内閣府ネット環境整備普及啓発検討会議委員長の桑崎剛氏がコーディネーターとなり、文部科学省による取組み紹介と、パネリストによる実践事例が紹介された。

 「2007年には携帯電話が1億台を突破し、2009年に青少年インターネット環境整備法が施行されるなど、モバイル機器とネットワークは多くの変遷を経てきた。Wi-Fi接続できる機器も多様化しており、最近では音楽プレーヤーとゲーム機でネットトラブルが発生している。交通事故が昭和45年ごろをピークに減ってきているのは教育のおかげ。ネットも教育が必要だ」(桑崎氏)

◆文部科学省による取組み

 「青少年のネット利用状況やコミュニティサイトを通じた被害の増加を受け、文部科学省では、情報モラル教育の推進や、ネット上のいじめへの対応、地域における啓発活動の推進、子どもや保護者への啓発、子どものための情報モラル育成プロジェクトなどを行っている」(文部科学省 スポーツ・青少年局 青少年課課長の泉潤一氏)

◆パネリストによる実践事例

 「情報モラル教育は、小学校段階からの積み重ねが必要だ。小学生にネットモラル検定を受けさせたところ、個人情報が伝わるものや、投稿しても良い動画などの点数が低かったことから、ネットに情報を公開することに関してモラルが低いことがわかった。送り手・作り手の経験を段階的に積み重ねていく必要がある。時代に合わせた課題の指導から、発達段階に合わせた指導が必要になってきており、義務教育では普遍的なことから指導していくべきだ」(柏市立柏第二小学校校長 西田光昭氏)

 「問題が起きてから対応するのではなく、未然に防ぐ教育が重要。情報モラル教育は、しつけと判断力の育成。情報モラル教育は、今回の学習指導要領から盛り込まれ、取組みがやっと始まったと感じている。ネット依存が深刻な韓国では、夜12時以降、子どもにネットを使わせないというシンデレラ法がある。有効な情報モラル教育を行うためには、『予防教育・道徳教育』『予兆発見時未然防止教育』『事故指導・事後教育』の3つの教育が必要だ」(金城学院大学 国際情報学部 国際情報学科 教授の長谷川元洋氏)

 「鳥取県では、青少年の年齢に応じてペアレンタルコントロール等の措置をとる保護者の努力義務と、販売事業者がペアレンタルコントロール等の説明・書面交付を行う義務を課する『鳥取県青少年育成条例改正』が施行された。携帯電話等を持たせないというのではなく、上手に付き合っていくべき。使わせないのではなく、こういう使い方をしたら、こう便利だと教え、メリットを子どもたちに考えさせるアプローチが重要だ」(鳥取県ケータイ・インターネット教育推進員の今度珠美氏)

◆大人が手本を示そう

 コーディネーターの桑崎氏は、「青少年ネット安心活用ワークショップでは、情報モラルについて大学生が高校生を、高校生が中学生を、中学生が小学生を教えている。まずは、大人がよい手本を示すことが大事だ」と締めくくった。
《工藤めぐみ》

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