宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給船「プログレス44P」の打ち上げ失敗に係るロシアの原因究明状況と、ISS計画への影響についての報告書を公開した。 事故は8月24日の打ち上げ時に発生した。国際宇宙ステーションへの物資補給のため、バイコヌール射場より、プログレス44Pを載せたソユーズUロケットが打ち上げられた。しかし、第3段点火直後にエンジン異常を検出し、自律的にエンジンがシャットダウン。分離せずにロシア共和国内に落下した。補給船にはクルー用品や食料などのドライカーゴが1.3トン、水や燃料を1.6トン搭載されていた。 ロシア連邦宇宙局はケルディシ国家科学研究センター所長のコロテエフ氏率いる事故調査委員会を立ち上げて原因を究明。不具合が製造上の問題であることがわかった。 補給船が喪失したことにより、ISS全体の影響が懸念される。これについては、軌道上にある在庫にて、6人体制での運用が当面継続可能としている。JAXAへの影響については、44PでのJAXA打ち上げ品がないことから直接の影響はないが、16日のクルー帰還後3人体制が長引けば、予定していた実験が計画通り行われなくなる可能性もあるとしている。