微小重力環境は可逆的な図形の認知に影響…ISSで実験

国際宇宙ステーション(ISS)で乗組員達によって実施される実験の一つに、「パースペクティブ・リバーシブル・フィギュアズ・イン・マイクログラビティ」(微小重力下での視点による可逆的な図形)という実験がある。

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トロイの兵士、またはゴルフスイングをする人にも見える可逆的な図形
  • トロイの兵士、またはゴルフスイングをする人にも見える可逆的な図形
  • 可逆的な図形の2つの例
  • 椅子の方向が変わる可逆的な図形
  • NASAのトム・マーシュバーン、ロシア連邦宇宙局のロマン・ロマネンコ、カナダ宇宙局のクリス・ハドフィールド各氏
  • NASAのトム・マーシュバーン、ロシア連邦宇宙局のロマン・ロマネンコ、カナダ宇宙局のクリス・ハドフィールド各氏
  • 国際宇宙ステーション(提供:NASA)
国際宇宙ステーション(ISS)で乗組員達によって実施される実験の一つに、「パースペクティブ・リバーシブル・フィギュアズ・イン・マイクログラビティ」(微小重力下での視点による可逆的な図形)という実験がある。

これは両義に取ることのできる可逆的な図形の知覚が、微小重力によって影響を受けるかどうかを実験するもので、微小重力環境に長時間晒される間、または晒された後に乗組員達の可逆的な図形の認知に影響があった以前の例を検証する目的で行われる。

可逆的な図形の調査は宇宙飛行の前、宇宙飛行中、宇宙飛行後に行われ、認知の結果を比較することによって微小重力が知覚にもたらす影響を調べる。幾つかの調査報告は、宇宙飛行士の視覚的追跡能力、認識と反応時間が悪化することを示しており、これは精神運動能力の障害、実験におけるエラー、または他の様々な行動障害などを含む、宇宙飛行士の飛行中のパフォーマンスに深刻な結果を与える可能性があると見られている。

可逆的な図形の例には、視点によって方向が変わる立方体や壁の図形、線で描かれた椅子の向きが視点によって変わる図形、視点によってヘルメットを被ったトロイの兵士、またはゴルフクラブをスイングする人のようにも見える2D図形などがある。

宇宙飛行士の認知能力が悪化…微小重力下における実験

《河村兵衛@レスポンス》

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