明治創建の東京大学旧図書館の設計者が明らかに…新図書館計画の工事中に発見

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東京大学「アカデミックコモンズ(仮称)新営工事中における旧図書館に関する発見について」
  • 東京大学「アカデミックコモンズ(仮称)新営工事中における旧図書館に関する発見について」
  • 発見当時の様子や発見された金属プレート
  • 東京大学新図書館計画公式サイト
 東京大学は3月10日、特定できていなかった旧図書館(明治25年創建)の設計者が明らかになったと発表した。関東大震災で焼失した旧図書館のレンガ基礎解体作業中に発見されたもので、金属プレートに技術者の氏名が刻印されていた。

 同大では教育と研究の新たな拠点として、本郷キャンパス総合図書館を拡充する「アカデミックコモンズ(仮称)」計画を推進している。伝統ある外観を保存したまま内部を全面改修する計画で、図書館前広場の地下に300万冊を収蔵する自動化書庫と、学術交流のための空間であるライブラリープラザ(仮称)を建設する。準備工事を経て、平成27年4月からは本格的な地下工事が始まる。その現場で、平成26年に金属製の箱とプレートが発見された。

 プレートが入った箱(約10cm×17cm)は、関東大震災で焼失した旧図書館のレンガ基礎に埋めこまれていた。プレートは明治23年8月25日の官報に包まれており、表面には明治23年起工「帝国大学図書室」、裏面に工事に関わった建築技術者達の氏名(工事監理に「山口半六」、設計に「久留正道」)が刻印されていた。この発見により、創建当初の資料がなかったために特定できていなかった旧図書館の設計者が明らかとなった。両名は文部技師で、久留氏は同大出身者でもある。

 この旧図書館基礎は、偶然にも焼失後に撤去されずに残っていたもの。さらに今回の掘削作業は、通常機械で行うところ人が工具を使って行っており、そのことが発見につながった。同大は「非常に驚きであり幸運なこと」と述べている。また、同大によると明治期にこのような事例は発見されていないようで、日本の建築史の中でも重要な発見となる可能性があるという。
《黄金崎綾乃》

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