【高校受験2021】神奈川県公立入試<英語>講評…全体の難易度は昨年より易化

 令和3年2月15日(月)、令和3年度(2021年度)神奈川県公立高等学校入学者選抜共通選抜が実施された。リセマムでは、湘南ゼミナールの協力を得て、学力検査「英語」の講評を速報する。

教育・受験 中学生
【高校受験2021】神奈川県公立入試<英語>講評
  • 【高校受験2021】神奈川県公立入試<英語>講評
 令和3年2月15日(月)、令和3年度(2021年度)神奈川県公立高等学校入学者選抜共通選抜が実施された。全日制課程の募集定員3万9,730人に対し4万6,714人人が出願し、競争率は1.18倍となった。リセマムでは、湘南ゼミナールの協力を得て、「英語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。

<英語>講評
(湘南ゼミナール 提供)



 全体の問題構成や形式、配点は昨年度入試を踏襲している。令和3年度学力検査の出題範囲への対応として、リスニング以外のすべての問題に語注がつけられた。ページ下部に注がついたことにより、注の語を探すことが例年よりも容易になった。図や表を多用した英文が多く出題され、読解力が試されることは例年と変わらない。全体の難易度は、昨年度と比較すると易化したと考えられる。

問1のリスニング問題では、質問文に対して質問文で答えるなど、より自然なやり取りが問われた。
問2の英単語を記述する問題は、過去7年間で形式に変更はない。
問3の文の空所を補う文法問題は、基本的な時制や文型を問う問題が出題された。
問4の並べ替え問題の(ウ)は、日本語訳が想像しにくく、前置詞throughの後ろに必要な名詞を置くことができなかった受験生も多かったと考えられる。
問5の返答の文から質問文を考える英作文問題では、doやdidを使った疑問文に慣れている場合、How many+複数形の句が主語になる疑問文の正答を導くことが難しかった可能性がある。
問6はグラフを使った読解問題。語数は550語程度で、昨年度と比較するとやや減少した。英文内容は食品ロスに関するもので、環境関連の文章が4年連続で出題されている。空所補充など、出題形式に変更はない。
問7は図表を使った読解問題。語数は460語程度で、昨年度よりも増加した。文章から内容を的確に読み取れれば、正答を導くのは容易であった。
問8は対話文の読解問題。語数は750語程度で、昨年度よりも大幅に減少した。話者が多いことが神奈川県入試の特徴である。(ウ)の内容一致の問題では、主語の誤りや言い換え表現に気付くことができたかどうかがポイントであった。

 以前から大学入学共通テストを意識した問題が出題されている。また、来年度から新学習指導要領が中学校でも始まり、それに伴った入試の変化も予想される。だが、4技能の根幹となる単語や文法の学習が重要であることは変わらない。全面改訂される新しい教科書をもとにした丁寧な学習を心がけたい。

--
 このレポートは令和3年2月15日(月)に、速報として湘南ゼミナールにより作成されたもの。

協力:湘南ゼミナール(執筆:教務支援部 英語科責任者 神谷漠氏)
《編集部》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top