リクルート進学総研は2024年7月31日、「進学ブランド力調査2024」の結果を発表した。高校生が志願したい大学の1位は、関東甲信越エリア「明治大学」、東海北陸エリア「名城大学」、関西エリア「関西大学」が1位に選ばれた。
リクルート進学総研は、高校生の大学選びの動向を明らかにするため、2008年から「進学ブランド力調査」を実施。2024年度より調査手法を一部変更し、全国を7エリアに分けて、2025年3月卒業予定の高校3年生に対象にインターネット調査を実施した。調査期間は、2024年4月2日~30日(関東甲信越と東北は4月1日から)。有効回答数は1万4,758人。
志願したい大学ランキングは、関東甲信越エリアが1位「明治大学」10.8%、2位「早稲田大学」9.3%、3位「立教大学」7.6%。トップ8まで私立大学が並び、上位20校のうち15校を私立大学が占めた。上位20校はすべて、地元の関東甲信越エリアの大学だった。
東海北陸エリアは、1位「名城大学」10.4%、2位「名古屋大学」9.4%、3位「名古屋市立大学」6.9%。上位21校は、国立大学9校、公立大学3校、私立大学9校と、国公私立の人気が分散。同率で4校が入った18位には、地元の「静岡県立大学」のほか、関西エリアの「大阪大学」「立命館大学」、関東甲信越エリアの「早稲田大学」が入った。
関西エリアは、1位「関西大学」14.4%、2位「大阪公立大学」13.7%、3位「近畿大学」12.8%。上位21校のうち、16校が私立大学。上位21校はすべて、地元の関西エリアの大学が占めた。
北海道エリアは、1位「北海道大学」23.2%、2位は同率で「北星学園大学」「北海学園大学」11.0%。1位の「北海道大学」は、全エリアで唯一、志願度が2割を超えた。
東北エリアは、1位「東北大学」11.4%、2位「東北学院大学」10.8%、3位「山形大学」9.9%。上位20校のうち、国公立大学は全エリアでもっとも多い16校。9位「筑波大学」、10位「新潟大学」など、関東甲信越の大学が7校入った。
中四国エリアは、1位「岡山大学」14.3%、2位「広島大学」12.5%、3位「香川大学」6.4%。トップ11までの上位を国公立大学が独占。5位「神戸大学」、7位「大阪大学」など、上位20校のうち、7校は関西エリアの大学だった。
九州沖縄エリアは、1位「福岡大学」14.6%、2位「九州大学」13.2%、3位「熊本大学」10.9%。エリア外からは、15位に「広島大学」、19位に「神戸大学」がランクインした。
調査の結果、関東甲信越、東海北陸、関西、九州沖縄の各エリアで私立大学が1位になった一方、北海道、東北、中四国の各エリアでは国立大学が1位となった。
リクルート進学総研は「関東甲信越、東海北陸、関西、九州沖縄では、都市部に位置する入学定員3,000人以上を擁する文理幅広い学部学科を持つ大規模総合大学が、幅広い高校生からの志願を集めていることがわかります。それ以外のエリアでは、アクセスの良い国立の総合大学が1位です。ランキング上位の顔ぶれをみると、高校生の価値観や学びたいことが多様化している中で、そのニーズに応えられるかが重要なポイントとなりそうです」と分析している。
「進学ブランド力調査2024」ではこのほか、男女別の「志願したい大学ランキング」、エリア別の「知っている大学ランキング」も紹介している。
◆志願したい大学ランキング
【関東甲信越】
1位「明治大学」
2位「早稲田大学」
3位「立教大学」
【東海北陸エリア】
1位「名城大学」
2位「名古屋大学」
3位「名古屋市立大学」
【関西エリア】
1位「関西大学」
2位「大阪公立大学」
3位「近畿大学」
【北海道エリア】
1位「北海道大学」
2位「北星学園大学」
2位「北海学園大学」
【東北エリア】
1位「東北大学」
2位「東北学院大学」
3位「山形大学」
【中四国エリア】
1位「岡山大学」
2位「広島大学」
3位「香川大学」
【九州沖縄】
1位「福岡大学」
2位「九州大学」
3位「熊本大学」