ボーナスより賃上げ希望が8割…生活圧迫で贅沢より安定

 Job総研は2023年7月5日~10日、現在職をもつ全国の20~50代の男女714人を対象に、「2023年 賃上げとボーナスの意識調査」を実施した。賃上げとボーナスでは全体の82.7%が「賃上げ」を希望し、贅沢より安定を重視していることが明らかとなった。

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Job総研 「2023年 賃上げとボーナスの意識調査」
  • Job総研 「2023年 賃上げとボーナスの意識調査」
  • 賃上げとボーナス支給有無
  • 賃上げ額とボーナス支給額
  • 賃上げ・ボーナスの希望
  • 賃上げ対象者とボーナス受給者の本音
  • 物価高騰による消費活動への影響

 Job総研は2023年7月5日~10日、現在職をもつ全国の20~50代の男女714人を対象に、「2023年 賃上げとボーナスの意識調査」を実施した。賃上げとボーナスでは全体の82.7%が「賃上げ」を希望し、贅沢より安定を重視していることが明らかとなった。

 Job総研は、キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営しているライボの調査期間。今回、JobQ Town(ジョブキュータウン)に登録している現在職をもつ全国の20~50代の男女を対象に、「2023年 賃上げとボーナスの意識調査」をインターネットにて実施し、714人の有効回答を得た。

 2023年度の賃上げとボーナス支給有無について質問したところ、48.9%が「賃上げあり」で、51.1%は「賃上げなし」と回答。平均賃上げ月収額は1.9万円であった。今夏ボーナスの支給有無を聞くと、「ボーナス支給あり」58.4%、「支給なし」41.6%という結果となった。ボーナスの平均支給額は79.0万円。支給平均額を比較すると、賃上げ月収額をボーナス換算と同等月数の6か月分で計算した11.4万円は、ボーナスの平均支給額の約14.4%になり、ボーナス額の方が67.6万円高いこともわかった。

 今夏ボーナスの支給有無に限らず、回答者全体に今夏ボーナス額の納得度を聞いたところ、「不満派」50.5%、「納得派」49.5%と、不満派が過半数を占める結果となった。また、賃上げとボーナスのどちらを希望するかを聞くと、「賃上げ派」82.7%、「ボーナス派」17.3%となり、賃上げ派の回答が多数となった。

 2023年に賃上げありと回答した48.9%にあたる349人に、賃上げとボーナスのどちらを希望するかを聞くと、「賃上げ派」83.1%、「ボーナス派」16.9%と、賃上げ派が過半数を占める結果となった。また、今夏ボーナス支給ありと回答した58.4%にあたる417人に同じ質問をしたところ、「賃上げ派」82.7%、「ボーナス派」17.3%という結果を得た。

 賃上げを希望する理由では、「賞与は減るが給与は減らない」「継続的な賃上げは生活水準の維持向上になる」など、給与のベースアップを望む声が顕著となり、今夏ボーナスの支給者割合のほうが多かったにもかかわらず、実際は全体の83.1%が「ボーナス」より「賃上げ」を希望していることが明らかとなった。 

 物価高騰による消費活動への影響について、2023年に賃上げありと回答した349人に聞いたところ、消極的になった派が67.4%になり、内訳は「とても消極的になった」20.1%、「消極的になった」21.9%、「やや消極的になった」25.4%となった。

 一方、今夏ボーナス支給ありと回答した417人は、消極的になった派が63.4%になり、内訳は「とても消極的になった」20.2%、「消極的になった」22.1%、「やや消極的になった」21.1%と回答し、賃上げありやボーナス支給ありでも、消費活動は同程度となっていることがわかった。

 調査結果から、Job総研は賃上げを希望する人が多いことから、賃上げ希望者は「安定」を、ボーナス希望者は「金額の大きさ」を求めていることが推測できるとした。また、一時的な多額の支給を望むのではなく、生活水準の担保のために継続的なベースアップを望む社会人が多いことがわかる調査結果となったとコメントしている。

 調査結果の詳細については、Webサイトにて確認できる。

《いろは》

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