自立学習と地域密着型教育が満足度向上に貢献…明光義塾

 イード・アワード 2011 塾部門の小学部において最優秀賞に輝いたのは明光ネットワークジャパンが運営する「明光義塾」だ。明光義塾は、「面倒見の良い塾」「授業が分かりやすい塾」「子どもが好きな塾」「学費満足度の高い塾」で部門賞も受賞した。

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明光ネットワークジャパン 取締役 明光義塾事業本部長 武正芳和氏
  • 明光ネットワークジャパン 取締役 明光義塾事業本部長 武正芳和氏
  • 明光義塾は全国に2,000教室以上を展開する個別指導塾
 イード・アワード 2011 塾部門(塾アワード)の小学部において最優秀賞に輝いたのは明光ネットワークジャパンが運営する「明光義塾」だ。明光義塾は、「面倒見の良い塾」「授業が分かりやすい塾」「子どもが好きな塾」「学費満足度の高い塾」で部門賞も受賞しており、その満足度の高さが際立っている。

 同塾は、個別指導学習塾のパイオニア的存在であり、地域特性を活かした塾展開が特徴だ。同塾を運営する明光ネットワークジャパン 取締役 明光義塾事業本部長 武正芳和氏に、受賞の喜びの声とともに塾の理念や運営方針などを聞いた。

--受賞おめでとうございます。ご感想をお聞かせください。

武正氏:ご存じのように昨年、小学校の学習指導要領が変わり、教科書なども改訂されました。明光義塾でも塾で利用する教材一式を改訂しています。本部や全国の教室の教室長、講師が一丸となって新学習指導要領への対応に力を入れて取り組んでいたタイミングでの受賞をとても喜ばしく思っております。

 部門賞では、面倒見が良い、授業が分かりやすいといった評価もいただいておりますが、以前から明光義塾ではホスピタリティを重視し、塾生や保護者のフォローを大切にしてきました。これらの評価はその結果ではないかと捉えています。

--塾の運営はどのような仕組みになっているのでしょうか。

武正氏:明光義塾は、全国に教室を開設していますが、地域密着型の展開がひとつの特徴になっています。先の震災の影響などもあり、自宅に近い塾のニーズは高まっています。我々も、教室を開く場合は、周辺の学校の通学路なども調査して安心・安全には配慮しています。

 また、小中学校、高校の生徒の多くは、部活にも積極的に参加して、勉強と部活動を両立させています。これも、個別指導ならではで、塾が自宅に近いというメリットになります。

 このような地域特性を活かした展開により、創立28周年の今年には、全国に2,050教室を構え、塾生の数は14万5千人ほどになります。教室数は年間100教室くらい増えている状態です。

--それだけの規模を支える教育理念はどんなところにあるのでしょうか。

武正氏:塾のような教育サービスの一義的な目的は、成績アップや志望校への合格ですが、我々はその先も考えています。まず重要なのは、自分の将来にどんな夢をもつのか、どんな人になりたいのかを考えることです。進学先を決めたり、専攻を決めたりするのはそれからです。そして、その目標を達成するためには、自分に何が足りないのか、どこを伸ばせばよいのかを考える必要があります。

 明光義塾が打ち出している方針として、世界にはばたく人材を、日本を支える人材を育てるということがありますが、成績がよい、志望校に合格しただけでは人材を育てたことにならないと思っています。

 明光義塾では、「明光式!自立学習」というオリジナルの指導法を掲げ、生徒の自立心を養うこと、問題解決能力を高めることを大切にしています。

 たとえば、オリジナル教材「PERFECT BOOK」は、塾のスケジュール管理のほか、各自の計画やその履歴なども書けるようになっています。目標に対して、必要なアクションをブレークダウンし、どのように解決していったかを確認できるようにしています。

--今回の受賞の一番の理由はどこにあるとお考えですか。

武正氏:ひとつには、個別指導を活かした、きめ細かいサポート体制があると思います。塾運営の方針としては、生徒を第一に考えることや地域で一番の塾を目指すことを掲げ、これをすべての教室で展開しています。生徒は小学生から高校生、既卒の受験生までいます。全教科に対応するようにしていますが、個別指導のため、教室長や講師が、生徒・保護者と個別にカウンセリングを実施し、生徒の目標達成に最適な指導方法を決めています。

 だからといって塾の運営方針や方法論を固定化させることはありません。基本理念は変わりませんが、それをベースに随時見直しをかけています。社会情勢や受験制度等の変化に合わせて、改善を怠らないことも大事ですね。

 また、教室長、講師の研修にも力を入れています。全国的な研修も定期的に開催するなどしていて、指導方法を教えたり、教室間で情報交換することでお互いの知見を共有したりしています。

 このような指導スタイルが塾そのものの強みにつながり、受賞にも良い影響を与えたのではないかと思います。

--保護者向けの支援や、教室での安全対策について教えてください。

武正氏:高校入試のお子さんをもつ保護者からよく言われるのは、学校から受験などについての情報が出てこないということがあります。明光義塾では、先ほど述べた定例の研修などでも入試対策の勉強会を行っています。また、地域密着型の強みで、地元の情報も各教室長がよく調べております。もちろん、それらは進路指導や面接などで役立てています。

 安全対策については以前から「危機管理コンプライアンスマニュアル」というものを整備して、災害発生時の対応方法を教室へ指導し、避難場所の告知なども行っています。特に昨年の震災以降は、被災地の教室での事例などをベースに避難方法や緊急対応のベストプラクティスを共有するようにしています。各講師が携帯する行動憲章には、緊急時の対応についても書かれています。行動憲章は、塾の理念や講師の心掛けなどが書かれていますが、ネームストラップに携帯するものなので、緊急時の対応についても、それを見ながら行動できるようになっています。

 身近なところでは、空気清浄機の導入や予防マスクの配布など、インフルエンザ対策も行っています。

--今後の展開やサービスはいかがですか。

武正氏:小学校に続いて、2012年度は中学校の学習指導要領も改訂されます。それにともない、新しい教科書に対応したオリジナル教材を作成、ノートなども一式改訂しました。また、多様化する子育てへの取り組みとしては、英語教育、絵画、そしてサッカー教室など文化・スポーツ活動へも事業領域を広げていきたいと考えています。それは、受験だけを目的とするのではなく、その先の職業やどんな人になりたいのか、ということを考えるきっかけにしたいからです。それが、「明光式!自立学習」の理念につながるものと思っております。

--ありがとうございました。

 リセマムは、2011年9月10日〜11月10日、小学生、中学生、高校生および大学受験生の保護者を対象に、塾・予備校・通信教育の顧客満足度調査を実施し、「イード・アワード2011 塾部門」として2011年12月に最優秀賞および優秀賞、各部門賞を発表した。明光義塾は「小学部」で総合最優秀賞のほか、「面倒見の良い塾」「授業が分かりやすい塾」「子どもが好きな塾」「学費満足度の高い塾」の部門賞も獲得した。

◆イード・アワード2011 塾部門
 >>> http://resemom.jp/feature/award02/

《聞き手:田村 麻里子》
《中尾真二》

中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。エレクトロニクス、コンピュータの専門知識を活かし、セキュリティ、オートモーティブ、教育関係と幅広いメディアで取材・執筆活動を展開。ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から使っている。

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