どうなる大阪市の学校選択制…2014年度導入を目指す

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大阪市教育委員会サイト-熟議「学校選択制」の報告書について
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 大阪市の学校選択制の導入について、2012年4月から9月にかけて検討された議会の報告書が大阪市教育委員会に提出された。報告書には、現行就学制度の現状や問題点、改善手法として学校選択制等について有識者らの意見が示されている。今後、この報告書等を参考に、24区の公募区長が保護者らの意見集約をしながら学校選択制導入の是非について検討を進める。

 学校選択制とは、教育委員会が事前に保護者の希望を聴取し、就学校を指定する制度。市区町村すべての学校から希望校を選択できる「自由選択制」、市区町村をブロックに分け、そのブロック内で自由に選択できる「ブロック選択制」、その他に「隣接区域選択制」「特認校制」「特定地域選択制」などがある。

 大阪市では、2011年秋に当選した橋下市長が「市立小中学校の学校選択制の導入」をマニフェストに掲げている。2012年4月から保護者代表、地域代表、学識経験者、公募委員、小・中学校長代表等で構成される委員により、学校選択制の制度内容および課題への対応策等について全13回にわたり議論した内容を報告書にまとめた。

 報告書では、現行の就学制度について「指定校が必ずしも近くて安全であるとは限らない場合がある」「指定外就学の基準がほかの自治体と比較して限定的である」といった問題を指摘。改善する手法として、「学校選択制」「指定外就学基準の拡大」「調整区域」を示し、それぞれのメリットやデメリット、課題や影響およびその対応策について意見がまとめられている。 

 「学校選択制」を導入した場合、「特色ある学校づくりが進む」「子どもや保護者が学校を選ぶことができる」といったメリットの一方で、「通学区域外から通学する児童生徒の安全面が確保できない」「学校施設収容面での制約がある」といった課題が挙げられる。これらの対策として、「これまで同様、PTAや地域と協力しながら見守り活動を行う」「選択希望する学校を1校に限定せず、希望順位を付けて複数校を希望できるようにする」といった意見も出された。このほかに、「入学を保障する学校を、通学区域の学校に限定せず、きょうだい関係、通学距離の近さ等を加味する」といった意見も盛り込まれ、子どもや保護者がより柔軟に選択できる学校選択制度を目指す。

 2014年度より学校選択制を実施する場合、2013年3月までに各区の策定案が市の教育委員会に提示される。2013年4月から保護者への周知と各学校への受け入れ人数の調査等準備作業を行い、2013年秋には学校選択の希望調査等が開始される。学校選択制において、複数校の選択が可能となれば、全国で初の試みとなるため、大阪市の今後の動きに注目が集まる。
《楠原 恵子》

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