東京都、「子どもの自尊感情や自己肯定感を高める」5年間の研究成果を掲載

 都教委は3月27日、「子どもの自尊感情や自己肯定感を高めるための教育の充実」に関する研究資料を研修センターのホームページに掲載した。5年間にわたる研究推進幼稚園、学校の取組み等が紹介されている。今後、研究成果を「いじめ問題」等に活用していくという。

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自尊感情や自己肯定感に関する研究(5年次)指導資料
  • 自尊感情や自己肯定感に関する研究(5年次)指導資料
  • 自尊感情や自己肯定感に関する研究(5年次)指導資料
  • 自己評価シート、他者評価シート
  • 自尊感情や自己肯定感に関する研究…取組み事例
 東京都教育委員会は3月27日、「子どもの自尊感情や自己肯定感を高めるための教育の充実」に関する研究資料を研修センターのホームページに掲載した。5年間にわたる研究推進幼稚園、学校の取組み等が紹介されている。今後、研究成果を「いじめ問題」等に活用していくという。

 同資料は、3月9日に開催された「子どもの自尊感情や自己肯定感を高めるための教育フォーラム」で配布したリーフレット。東京都では、2008年5月に策定した「東京都教育ビジョン(第2次)」の中で、「子供の自尊感情や自己肯定感を高めるための教育の充実」を推進計画に位置付け、2008年度から5か年計画で研究協力大学に慶應義塾大学を迎え、研究を進めてきた。

 同研究により、不登校やいじめを経験した子ども、発達的な生きづらさや課題を抱えている子ども、また問題行動が見られる子ども等は、自尊感情や自己肯定感が低いことが明らかになっている。「自尊感情」とは、自分をかけがえのない存在、価値ある存在としてとらえる気持ち。「自己肯定感」とは、自分のよさを肯定的にとらえる感情。子どもの健やかな成長には、この「自尊感情」と「自己肯定感」を高めることが重要だという。

 同資料には、2012年度の1園6校(幼稚園、小学校2校、中学校2校、高等学校、特別支援学校)における「子どもの自尊感情や自己肯定感を高める教育」の取り組みや成果についても紹介されている。

 また、同研究により開発された「自己紹介シート」「他者評価シート」研修センターのホームページで公開されている。それぞれ約20項目について診断することで、自尊感情の傾向を測定することができるという。

 東京都は今後、自尊感情を高める視点からいじめ問題の未然防止に向けた取組み等を推進いくとしている。
《楠原 恵子》

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