【高校野球】夏の甲子園2013 「頂上決戦へ」準決勝(8/21)の結果と決勝(8/22)の見どころ

 今までの逆転に次ぐ逆転の試合が嘘のように、どのチームも堅い守りで1チャンスを見逃さない「勝ちへの執念」が、前橋育英と延岡学園の2校を頂上決戦へ導いた。明日の決勝の見どころとともにみていこう。

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【高校野球】夏の甲子園2013 「頂上決戦へ」準決勝(8/21)の結果と決勝(8/22)の見どころ
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 今までの逆転に次ぐ逆転の試合が嘘のように、どのチームも堅い守りで1チャンスを見逃さない「勝ちへの執念」が、前橋育英と延岡学園の2校を頂上決戦へ導いた。明日の決勝の見どころとともにみていこう。

【第1試合】日大山形(山形)1-4x前橋育英(群馬)
 初出場の前橋育英が日大山形を破り、群馬県勢で14年ぶりとなる決勝進出を果たした。前橋育英1回、2番・高橋(知)選手のバスターで三遊間を破り、無死一二塁とチャンスを広げ、4番・荒井選手の犠飛で1点を先制した。しかし日大山形の堅い守りに大量得点は見込めず、細かく加点。さらに7回にも得点を重ねゲームを決した。

 日大山形は今までの試合とは違い、ヒットはあるものの散らされ、得点に結びつけることが容易ではない厳しい戦いとなった。それでも6回に執念で1点を返し、山形県勢初のベスト4として誉れ高い成績を収めた。スタンドからも惜しみない声援が送られ、その健闘を讃えていた。

【第2試合】花巻東(岩手)0-2x延岡学園(宮崎)
 延岡学園として、そして宮崎県勢として初めての決勝進出を決めた。唯一のベスト4経験校である花巻東を破り、見事頂上決戦への切符を手に入れたのだ。横瀬投手が3安打9奪三振で完封勝利を収め、チームを勝利へ導いた。両チームの投手戦となった苦しい試合展開の中、延岡学園は5番・濱田選手がライト前適時打で1点を先制。さらに6番・田中選手が左中間を破る適時三塁打で2点とし、これが決勝打となった。1チャンスを見逃さない見事な戦いぶりを見せてくれた。

 花巻東は5回無死一二塁の先制のチャンスをバント失敗で生かせず涙をのんだ。また、千葉選手は涙を流しながら「ファールで粘って出塁することが自分の役目だったのに果たせなかった」とやっとの思いで言葉を繋いだ。千葉選手が得意とするバスターからのカットが、この試合1つも出来なかったからだ。その理由は「高校野球特別規則・17」。バントを必ず成功させるためにボールを選び、カットしていく千葉選手の打法は3バント失敗ととられかねないということだ。だが問題は規則ではなく、3バント失敗を必要以上に恐れてしまったことなのではないか。最後まで「自分らしく」を貫けなかったことへの涙が、佐々木監督が語った「伸び伸びプレーさせてやりたかった」という言葉に続くのではないだろうか。

 明日8月22日決勝の見どころを紹介しよう。堅い守りの前橋育英。荒井監督の次男、三塁手・荒井選手や二塁手・高橋(知)選手、中堅手・田村選手などがみせる思わず息をのむようなプレーで、TVの前の私たちまで魅了する。鉄壁の守備とともに初出場初優勝を目指すのはエース高橋(光)投手。未だ自責点なしの2失点とずば抜けた安定感をみせる。

 延岡学園は重本監督に「ここまで投げるとは思わなかった」と言わしめたエース・横瀬投手が威力ある速球を武器に力投を見せる。また、決勝戦では速球とカーブを使い分ける奈須投手との継投もあるだろう。打者では4番・岩重選手、5番・濱田選手を中心に切り込んでいく。

 前橋育英が優勝すれば初出場で初優勝。延岡学園が優勝すれば、宮崎県勢初の優勝となる。前橋育英のチャンスを見逃さない堅実さか、延岡学園の未だ伸びしろのある投打のかみ合った攻めか。そのゲームは12時プレイボールだ。
《田邊良恵》

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