センター試験は存続の上で改善、到達度テストは2種類…教育再生実行会議で議論

 政府の教育再生実行会議は9月18日、首相官邸で第12回となる会合を開き、大学入学者選抜の在り方について議論した。存続が問われる大学入試センター試験については存続の上で改善、到達度テストは生徒の実態などに応じて2種類用意する可能性が話し合われた。

教育・受験 受験
教育再生実行会議であいさつする安倍首相
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  • 第12回教育再生実行会議
 政府の教育再生実行会議は9月18日、首相官邸で第12回となる会合を開き、大学入学者選抜の在り方について議論した。存続が問われる大学入試センター試験については存続の上で改善、到達度テストは生徒の実態などに応じて2種類用意する可能性が話し合われた。

 安倍晋三首相は冒頭、「大学入学者選抜は、学生の能力や意欲を多面的・総合的に丁寧に評価する方向に転換していく必要がある。高校と大学が連携し、能力や意欲を伸ばしていけるような一貫した取組みも推進する必要がある」とあいさつした。

 前回までの会議では、一発勝負の試験から高校在学中に複数回受験可能な「到達度テスト」への移行、大学入試センター試験の可否などが議題となり、大学入試制度の抜本的な改革に向けた話し合いが行われた。

 この日の会合でも、「1点刻み、1発勝負の試験から、複数回受験可能な試験制度にすべき」など、到達度テスト導入の可能性が話し合われた。具体的には、「スポーツに取り組む生徒など、多様な実態に応じるため、2種類ぐらい用意してほしい」「高校生のだれもが備えている基礎的なものと、大学教育に耐え得る論理的な思考力などをみるのに必要なものとの2種類考える必要がある」など、2種類の到達度テスト導入を求める意見が出された。

 廃止も指摘された大学入試センター試験については、「改善で対応できるのではないか」など、存続の上で改善していく方向で議論が進んだ。「知識偏重の1点刻みの試験は問題がある。センター試験もその観点から見直す必要がある」などの意見もあった。

 同会議では、これまでの議論を踏まえ、次回10月に開催予定の会合で素案としてまとめ、10月末にも提言として提出することになっている。
《奥山直美》

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