東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の第5期生修了制作展が、3月に開催される。毎年、横浜と渋谷で行われているが、今年も3月7日から9日までは横浜の東京藝術大学大学院映像研究科・馬車道校舎、3月15日から21日までは渋谷・ユーロスペースを会場とする。横浜では第5期修了生の作品のほか、第6期の1年次作品が見られる。修了制作展は、若い才能に触れるチャンスだけに、いずれも見逃せない。東京藝術大学大学院の映像研究科は2005年に横浜に誕生した。学部を持たない独立研究科として映画専攻から始まり、2006年にメディア映像専攻、2008年にアニメーション専攻が設置された。山村浩二さんや伊藤有壱さんなど、日本を代表するアニメーション作家も教授を務めているのが特徴である。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した和田淳さんら、修了生の活躍も目覚ましい。会期中は、関連トークイベントなども行われる。横浜では3月7日16時から「片渕須直 meets 05GO」と題して片渕須直監督、3月8日14時から「映像作家としてのたむらしげるをつくりあげるもの」と題してたむらしげるさんが招かれる。片渕須直監督は『ブラックラグーン』や『マイマイ新子と千年の魔法』などのほか、アニメーションサークル「グループえびせん」での活動でも知られる。現在、次回作の映画『この世界の片隅に』を制作中、様々な話が聞けそうだ。たむらしげるさんは映像作家のほか絵本作家、イラストレーター、漫画家と多彩な活躍で知られる。アニメーションでは毎日映画コンクールで大藤信郎賞を受賞した『銀河の魚』、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞の『クジラの跳躍』などの代表作がある。[真狩祐志]東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 第五期生修了制作展http://animation.geidai.ac.jp/05go/第五期生修了作品 Aプログラム『WARRIORS』 岡本典子『おでかけ』 川上彩穂『パモン』 当真一茂『コップの中の子牛』 朱彦潼『花芽』 中野咲『日々の罪悪』 キム・イェオン『なまずは海に還る』 岩瀬夏緒里第五期生修了作品 Bプログラム『Decorations』 宮澤真理『Mrs.KABAGOdZILLA-ミセス・カバゴジラ-』 小谷野萌 『00:08』 久保雄太郎『澱みの騒ぎ』 小野ハナ『だっぴするためにひつようなこと』 大城良輔『ひとりぼっちのヒーロー』 若井麻奈美1年次制作2014『ぜんぶわかってる』 中内友紀恵『ImZoo』 koya『あらら』 石谷恵『SPOON』 オウ・イコン『四角い車輪の再発明』 足立靖明『形而上の無限思考』 山下理紗『GYRO』 円香『Return to Dust』 坂上直『漁』 菅谷愛『tumbled cat』 田村聡和『The closet』 米谷聡美『My Dear』 山羊『黄色い気球とばんの先生』 幸洋子『ああ/良い』 ししやまざき『Through the Windows』 佐藤美代『THE FALL』 武田浩平