文部科学省は4月7日、平成26(2014)年度から始める「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)」の指定校を発表した。41校の応募の中から、埼玉県立常盤高校など10校が選ばれた。専門的職業人の育成を目指し、3年(最大5年)の研究開発に取り組む。 SPHは、社会の第一線で活躍できる専門的職業人を育成するため、先進的で卓越した取組みを行う専門高校を同省が指定する事業。対象は、農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉の8学科。今回初めて導入した新事業で、平成26年度予算に8,400万円を計上した。 平成26年度のSPHには、41校から応募があり、審査の結果、公立10校が選ばれた。指定期間は、3年間または5年間。 このうち、宮城県農業高校は、地域の就農者増加に向けた研究開発が課題。農業系5学科の特徴を生かして、魅力ある農業モデルの学習プログラムを策定し、就農に向けた実践力などを育成する。 愛知県立豊田工業高校では、将来の日本のものづくり産業の柱となる航空宇宙産業、次世代自動車産業を担う中核的専門人材の育成を戦略的に推進するため、地域や企業、大学などと連携して研究開発を行う。 兵庫県立西脇高校の研究開発課題は「coolJapan coolBansyuori―播州織再発見と西脇産ブランド発信―」。伝統ある織物や昔ながらの職人技を再発見するとともに、企業で使用されている織組織制作コンピュータシステムを導入し、播州織スペシャリストを育成する。 同省のホームページでは、各指定校の研究開発課題や研究開発の概要などが紹介されている。◆平成26年度スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール指定校・宮城県農業高等学校(農業)・山形県立酒田光陵高等学校(情報)・埼玉県立常盤高等学校(看護)・石川県立工業高等学校(工業)・岐阜県立岐阜商業高等学校(商業)・静岡県立焼津水産高等学校(水産)・愛知県立豊田工業高等学校(工業)・兵庫県立西脇高等学校(家庭)・兵庫県立龍野北高等学校(福祉)・福岡県立福岡農業高等学校(農業)