8月29日より開催されているワークショップコレクションにて、第3回デジタルえほんアワードの受賞作品の発表と表彰式が行われた。作品部門のグランプリに輝いたのは、オランダからの応募作品「Nott Won't Sleep」(作:Developlay)。海外作品のグランプリ受賞は初となる。 デジタル絵本は、従来の絵本の枠にとらわれず、デジタルならではの新しいツールや機能を使った自由な発想で作られる作品。3回目となる今回は、40か国以上から約300作品の応募があり、アワードを主催するCANVASの石戸奈々子理事長は、特に今回は海外からのエントリーが増えたとコメントした。 アワードは作品部門と企画部門の2つについて、グランプリ、準グランプリ、審査員特別賞が設定される。今年は全体のエントリー数が多かったため、新たに作品部門に入賞枠を設け、国内外の作品から15作品も選ばれた。 各賞の受賞作品(カッコ内は作者)は以下のとおりとなっている。作品部門グランプリ:Nott Won't Sleep(Developlay)準グランプリ:きりえほん~しんかいさんぽ~(石川由貴)審査員特別賞: WA!SK(PPP) MIXIMAL(Lucas Zanotto) Marina and the light(DADA Company) OverColor(PopAppFactory)入賞: 「コロリロン」「トマト星人」他計15作品企画部門グランプリ:該当なし準グランプリ:いろさがしえほん(aya)審査員特別賞:路上絵本(佐藤ねじ) 今回はグランプリ、入賞作品に海外のものが多く、表彰式に出席できない受賞者はビデオメッセージで謝辞を述べていた。 作品賞グランプリを受賞した「Nott Won't Sleep」は、寝る時間になっても眠たくならないNottという女の子が、アプリの操作と連動しながらストーリーが展開していき、最後に無事に眠ることができるというデジタル絵本。読者は操作やストーリーの中で寝る前の習慣などを学べるようになっている。作家やクリエイターだけでなく心理学者など8人のスタッフで作り上げ、多くの子どもに読んで遊んでもらったという作品だ。 同準グランプリは、切り絵をベースとしたイラストがモノトーンで展開していくデジタルらしからぬ手法が評価された絵本だ。作者である石川氏は「深海の世界というのと、子どもたちにいろいろな色を想像してほしいという思いからモノクロいしました。みなさんには、深海生物の世界にも興味をもってもらえたらと作りました」と受賞コメントを述べていた。 企画部門の作品は、路上に絵本を投影するという「路上絵本」や色のない絵本にデジカメなどで撮影した色、テクスチャなどをマッピングしていく絵本(いろさがしえほん)など。作品賞では、10歳の少年が学校の放課後クラブの活動で制作したデジタル絵本(トマト星人)などが注目を集めていた。この作品は、作者が参加している放課後クラブ(みどりっこクラブ)を通じて、小学1年生から親しんだViscuitでプログラミングされている。今回の作品については、思ったことがViscuitで表現できることが楽しかったとコメントした。 開催はまだ3回目だが、回を追うごとに作品のクオリティやバリエーションも増え、非常に将来性を感じるアワードだ。審査員のひとりであるKADOKAWA取締役の角川歴彦氏は、応募作品のひとつにはまってしまい、審査中ずっと遊んでいたというエピソードを講評で述べていた。同じく審査員である香山リカ氏(精神科医)も「発想や人間の感覚の拡張に『恐ろしさ』さえ感じるほどの作品におどろかされます」とコメントしていた。
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