子どもの未来ために先生を応援…EDUPEDIA住吉翔太さん、栗田一輝さん

 「先生のための教育事典」EDUPEDIA創設メンバーの住吉翔太さんと栗田一輝さんに、同サイト立ち上げまでの軌跡と今後の展望、今の日本の教育に対して抱いている問題などを聞いた。

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子どもの未来ために先生を応援…EDUPEDIA住吉翔太さん、栗田一輝さん
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--現在、教育のどういったトピックに問題を感じていますか。また、それがサイト運営を通じて解決できると考えられることがあれば教えてください。

住吉さん:僕は子どもの貧困、それにともなう教育格差の問題をどうにかしたい、って思っています。貧困家庭の子どもたちが不利な環境にあることは統計的にも明らかです。6人に1人が相対的貧困、8人に1人が(教育にかけられる時間やお金が少ない)片親の時代にありますが、さらに尋常でない問題に発展していくと捉えています。

 サイトを無料かつオープンにすることに拘っているのはそのためです。本来、良質なエンタメ等のコンテンツは、それを見る人がお金を払って当然ですが、教育実践情報のサービスの受益者は先生だけではなくて、その先の子どもや未来の社会です。目の前の利益より、未来の価値の最大化に最適化していきます。

栗田さん:自分は教師をやっていて、これまで蓄積されてきた教員の知識や技術が引き継がれることが困難になっていることに問題意識をもっています。現在は、中堅の教員が少なかったり、団塊の世代が定年退職したりという状況でかつ、日々の激務に追われています。

住吉さん:そこをEDUPEDIAが繋げていきたいですね。そのためにもユーザー同士のインタラクションが活性化するように、コメント機能などの部分でも、今後システム強化をしていけたらよいと思っています。新しいことに価値があるニュースサイトが僕らの目指すところではなくて、賞味期限が長い価値ある情報をストックし、データベースメディア、プラットフォームとして育てていきたいので、今後さまざまな人や機関と協力しながら、知恵をつなぐ事典を共創できたらと思っています。

--最後に、今会いたい人や協力を得たい人はいらっしゃいますか。

栗田さん:一度お会いしたことがあるのですが、菊池省三先生にまたお会いしたいです。あれだけご多忙なのに、お会いした時、すごいエネルギーを持って向き合ってくださったことを覚えています。こういう一回一回の積み重ねが重要なんだな、と思わされました。

住吉さん:僕は、菊池先生や陰山先生のような著名な先生方もそうですが、“努力し続けている、名も無きすてきな先生”にもどんどんお会いしていきたいです。先生方が長く研鑚してきた暗黙知を形式知化し、多くの人に届けるお手伝いをしたいです。

 情報を水に例えると、「NAVERまとめ」のようにノドが渇いた人に「水を届ける」メディアの在り方も重要ですが、井戸を掘り「水を汲み上げる」というのも大事なメディアの役割だと考えています。未だ見ぬ先達のなかに、貴重な知恵を持っているのに自身の頭にしまい込んでいる人がきっといるから、そういう人たちから知恵を掘り起こすこともしていけたらと考えています。

--ありがとうございました。
《北原梨津子》

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