変わる英語教育、求められる英語スキルと保護者の役割とは

 0歳児から小学校高学年のコースまで、子どもの成長に合わせたカリキュラムで定評のヤマハ英語教室が、このたび5月から、ネイティブ講師による「ヤマハイングリッシュアカデミー(Yamaha English Academy)」を開講する。

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ヤマハイングリッシュアカデミー
  • ヤマハイングリッシュアカデミー
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  • ブリティッシュ・カウンシルの石井光彦氏
  • ヤマハミュージックジャパンの山田邦憲氏
  • 石井光彦氏
  • 山田邦憲氏
◆日本の英語教育は確実に進化している

 2020年を見据えながら、英語教育改革による小学生の英語教科化に向け、日本の英語教育はいまどのような現状なのだろうか。大学入試英語に民間試験の採用、さらにはスーパーグローバルハイスクール、スーパーグローバル大学など、英語教育に関する話題を多く耳にするが、グローバル化が進むこの先、日本における英語教育に期待できるのだろうか。

 ブリティッシュ・カウンシルの石井氏は、英語教育にまつわる状況は、確実に変わってきている実感があるという。ALT(外国語指導助手)のネイティブ講師が学校にいて、多数ある英会話スクール、なかでも子ども英会話でいえば、ヤマハ英語教室のように0歳からを対象にしているものもある。

 また、インターネットでアクセスできる無料教材も数多くあり、アプリもたくさん出ている。大学レベルの高度な授業をインターネットを通じて無料受講できるMOOC(ムーク:大規模公開オンライン講座)も活用されているので、状況は非常によくなってきていると感じているという。

 さらに、石井氏は続ける。「日本の英語教育は、確実に発展していると思います。いろいろな試行錯誤をしながら改善しているところは、国の政策からも感じられますから、今後もより良くなっていくことは、間違いありません」という見解を示した。

 今後、大学入試の英語試験に、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4つのスキルを測る方法を導入するという動きがある。この動きについて、保護者はどのように対応すべきだろうか。

 山田氏は「試験でいい成績をとるための勉強と、使える英語を身につける勉強を分けることで、ズレが生じているのは事実です。しかし今後は、受験でも4スキルが問われるようになるわけですから、これからの入試改革に向けた準備が必要でしょう」とアドバイスする。

◆「できる!」という実感で子どもは伸びていく

 幼児や小学生における英語学習の持続性について、ブリティッシュ・カウンシルの石井氏は、このように述べる。「子どもは純粋で、楽しいと思うと、ものすごく吸収し、さらに英語教育についての成長がいちばん見える時期。大切なのは『できる!』という実感です。英語ができるという実感、英語が使えるという実感がもてると、それが自信につながり、その自信が継続へのモチベーションになります」

 ヤマハミュージックジャパンの山田氏は「私どもの教室でも伸びる子は、実際に学んだ英語を使えた、伝わった、そして聞けた経験が次のステップへのモチベーションになっている子が多いのです。レッスンで自分の思うことや伝えたいことが言えて、それに対して先生が返してくれる、先生とキャッチボールができた、ということが実感につながっているようです」と、英語学習のポイントを語る。

 「楽しい授業でなければ実感も生まれませんし、継続しません。コンテンツとしての中身を充実させ、楽しくワクワクする授業を展開することで、継続してもらえるようなレッスンプログラムや教材を検討しています」と、山田氏は述べる。

◆英語へのアンテナを張り、学習を継続する工夫する保護者の役割

 子どもの英語力向上について、保護者としてはどのような関わり方をするのがベストなのだろうか。山田氏は「保護者の方は、できるだけ教室に興味を持ってください。そしてお子さまに寄り添い、できたことを素直に褒めてあげてください」とアドバイスする。忍耐力を持って2年、3年じっくりと見守り、褒めることで、子どもは必ず成長するという。

 また、石井氏は「英語に触れている時間をどれだけ確保できるかがカギ。レッスンに通わせていれば大丈夫、ということではなく、ネイティブと触れる機会を提供したり、留学も含め、保護者の方が英語についてのアンテナを張り、子どもが英語に触れる機会をどれだけ提供できるかが大切です」と述べる。

 子どもを褒めて、あたたかく見守り続けること。そして、英語についてのアンテナを張り、学習を継続する工夫をするなど、グローバル化を見据えた英語教育改革を目前にした保護者の関わり方の重要性は、さらに増してくることになるだろう。

 「小学生からのグローバルイングリッシュ」をキャッチフレーズに掲げ展開する、ヤマハイングリッシュアカデミー。詳しいプログラム内容や生徒募集についての詳細は、まもなくホームページに公開される予定だ。
《船田るみ子》

船田るみ子

北海道生まれ、フリーランスのコピーライターとして活動中。興味がある分野は、ニューロダイバーシティを含め教育、美術、建築、スポーツ(野球)、NFT、Web3など。企画・編集協力として、日めくり型書籍『年がら年中長嶋茂雄』(ベースボール・マガジン社刊)がある。Podcastを聞きながらのランニングが日課。

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