上智大学では4月16日より、ムスリム(イスラム教徒)の学生や教職員向けに、「ハラル認証」を受けたハラルフード弁当を販売している。価格は350円~500円で、ムスリム以外の学生や教職員も利用することができる。 ハラルフードとは、イスラム教の戒律に沿って調理された料理のこと。豚肉や、調味料を含めた豚肉由来の食材、アルコール類を一切使用しないものである。同大学では、ハラルレストランの経営などを行うASlinkの協力を得て、厨房や調理器具にいたるまで、ハラル対応の弁当を販売している。 弁当やカレー類のほか、ハンバーガーやサイドメニューも用意されている。授業実施期間と試験実施期間の平日(月~金)に四谷キャンパスで販売され、ムスリム以外の学生・教職員も利用することができる。 インドネシアからの留学生によると、「ハラルフードは通常の食事よりも高価になりがちだが、学内で販売される弁当は値段も良心的で美味しい」と、導入を喜んでいるようだ。 今回、販売開始したハラルフード弁当は、日本イスラム文化センターによる「ハラル認証」を取得している。同大学では、これまでもムスリムが祈りを捧げる部屋をキャンパス内に設けるなどの取組みを行ってきた。文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業採択校として、多様性を尊重したキャンパス環境のさらなる充実を目指していくという。