【高校受験2016】東京都立高校入試<国語>講評…漢字・作文以外すべて記号選択

 2月24日、平成28年度東京都立高等学校入試が実施された。リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「国語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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2016年度 東京都立高校 講評 国語
  • 2016年度 東京都立高校 講評 国語
 平成28年度東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が2月24日に実施された。全日制募集人員31,942人に対し最終応募人員は48,119人で、倍率は1.51倍だった。リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「国語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

◆<国語>講評(SAPIX中学部 提供)

 大問数は例年通り5題で、漢字の読み取り、漢字の書き取り、文学的文章、説明的文章、古典を含む文章が出題されました。小問数も例年通り25問で、設問の中心は文章内容の理解を求めるものです。昨年に比べて設問の難度に大きな変化は見られませんでしたが、漢字と作文を除いたすべての設問が記号選択となりました。文学的文章は現代の物語文が中心で読みやすく、説明的文章ではさまざまな題材の文章が選ばれています。古典を含む文章は、古典に関する対談や講演など、現代文・古文両方の読解を必要とする出題が続いています。

1、漢字の読み取り
 今年の出題レベルは例年通り標準的なものでした。ここでの失点は防ぎたいところです。

2、漢字の書き取り
 この大問の出題レベルも例年通り標準的なものでした。書きまちがいしやすい字もありますので注意しましょう。

3、伊集院静『どんまい』
 野球をきっかけに少年と少女が出会う場面を描いた文章です。文章量は標準的で、登場人物の相互関係や心情の読み取りが求められました。昨年と同様、心情把握や表現効果の理解を求める問題が出されました。例年出されていた登場人物の立場から心情や発言を考えさせる記述はありませんでした。

4、名児耶明『書の見方』
 「書」の芸術性について論じた文章です。内容理解を求める記号選択問題が出されていますが、選択肢にまぎらわしいものもあるので、文章全体を深く読み、筆者の主張を正確につかむ必要があります。また、文章構成についても問われています。200字の字数制限のある作文は、主題を理解したうえで、具体的な根拠を挙げながら、自分の考えを述べるものでした。

5、木越隆『「枕草子」の性格』
 「枕草子」に関連する講演記録と、そこで引用された古文およびその現代語訳から出題されました。歴史的仮名遣いや文法、語句の意味などが問われましたが、求められる古文の知識は基本的なレベルです。
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 このレポートは2016年2月25日に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。

 なお、SAPIX中学部は新小学6年生、新中1~3年生と保護者を対象とした「高校入試分析会2016」を3月12日より順次実施する。東京、神奈川、埼玉、千葉、兵庫の5会場で実施され、各地域の公立高校や難関国私立高校について、数値を交えての具体的な体験談など、地域に合った説明を行う。分析会の参加申込みおよび会場別の実施日程は、SAPIX中学部のWebサイトを確認する必要がある。

協力:SAPIX中学部
《編集部》

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