ゆとり・詰め込みの対立に終止符、学習量は削減せず…新要領方針を公開

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 文部科学省は5月10日、教育の強靭(じん)化に向けた文部科学大臣メッセージを掲載した。「ゆとり教育」か「詰め込み教育」かといった二項対立的な議論には戻らないことを前提に、高等学校をのぞき、本年度中に学習指導要領を改訂する。実施予定は2020年から順次。

 馳文科相によるメッセージ「教育の強靭(じん)化に向けて」は、馳文科相が平成27年10月に文部科学大臣に就任してから半年経ったいま、子どもたちの未来のために「次世代の学校」を創生し、教育の強靭(じん)化を必ず実現するとした決意を新たに表明したもの。「学習指導要領改訂」と「次世代の学校・地域創生の実現」の推進のため、2016年の夏に向け取り組む予定の重点事項が掲げられている。

 文部科学省によれば、学習指導要領の改訂は、「変化を予測することが困難な時代」を前に、子どもたちがひとりひとりの可能性を最大限に発揮し、自らの人生を切りひらくために行われること。

 改訂のポイントは大きくわけて3つ。ひとつは、「ゆとり教育」か「詰め込み教育」かといった二項対立的な議論は行わず、学習内容の削減は行わないこと。ふたつめは、「対話的・主体的で深い学び」であるアクティブラーニングを通し、知識の量を削減せずに質の高い理解を図るための学習過程の質的改善を行う。みっつめは、これらの方向性を実現するため、必要な教科・科目構成などの見直しも行い、小学校の外国語教育の教科化や高校の新科目「公共(仮称)」などの新設も引き続き論議していく。

 新学習指導要領の改訂は本年度中に行われ、2020年から順次実施する。高等学校の改訂は来年度の予定。現行の学習指導要領が改訂されたのは、小・中学校の学習指導要領および幼稚園教育要領は平成20年(2008年)3月、高等学校・特別支援学校の学習指導要領は平成21年(2009年)3月。知・徳・体のバランスのとれた力である「生きる力」を育むことを目標としていた。
《佐藤亜希》

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